理江がシャルールに現れたのは1週間後のことだった。
その間、商品の買い付けにロサンゼルスに来ているので
お店の方を頼むと言うメールをもらったので、心配する
ことは無かったが、こちらの都合も考えないで理江さんも
本当に勝手なんだからと少しだけ腹立たしく思いながら、
それだけ自分が信頼されているのだと誇らしくもあった。
夫には事情を話して閉店時間まで働いた。
困ったのはアルバイトの女子大生の百合だ。
夜のシフトなので普段は昼間だけ働く友美とは入れ違い
だったので気に留めることはなかったが、レジの打ち間違い
は多く、接客態度もなっておらず言葉遣いもぞんざいだ。
しかも一週間のうち3日も無断欠勤…
理江の苦労が察せられる。
「ごめんなさいね…急に1週間も留守にしてしまって…」
1週間ぶりに見る理江はどことなく様子が違っていた。
いつも自信に溢れ、気高く凛々しい様子は影を潜め、
どことなくオドオドしているように見える。
それもそうだろう…その日の理江の服装はいつも身に纏って
いるシックで上品なスーツではなく、もう20年以上も前の
バブルの頃に流行ったボディコンワンピースなのだ。
タンクトップの肩は豊かなバストを隠し切れず、乳首の部分を
残してはみ出している。
その乳首さえポツリと浮き上がり、ノーブラなのが一目瞭然だ。
スカート部分は股下ギリギリでストッキングも穿いていない。
サイドスリットは腰まで切れ上がり、こちらもまたノーパン
なのが一目で分かる。
「あ…あぁ…これ…西海岸で流行り始めているの…
うちのお店も流行の先端を取り入れないとね」
シャルールのオーナー兼店長のイメージチェンジはすぐに
お客たちの関心を集めた。
「店長さん、大胆ね…普通の女だったら下品になるところだけど
あなたほど抜群のスタイルなら良く似合って素敵よ」
そう言って褒めてくれるのは少数派だ。
客層の殆どは分別のある裕福な主婦層なのだから受け入れられる
はずが無い。
「シャルールの雰囲気が好きで通ってたのに台無しじゃない」
「店長さんの知的で上品なところが気に入ってたのに、
何て破廉恥な服装なのかしら」
友美に好意を寄せる男性客もこの日ばかりは理江に釘付けだ。
樋口などは友美に話しかけもせず理江のお尻を追っている。
顔を真っ赤にしながらチラチラと見え隠れするお尻やたわわに
揺れる乳房を隠そうともせずお客に晒している理江に
友美は一つ気が付いた。
浮かび上がった乳首が上を向いて尖っている。
(興奮してる…?)
露出狂の友美には露出狂の気持ちが分かる。
(理江さん…一体どうしてしまったの?)
あの誇り高く、誰よりも淑やかで美しかった理江の変貌ぶりに
友美は呆然と立ち尽くしていた。
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