怪訝そうな表情の玲奈に、沙苗が次の言葉を繋げる。
「・・・どうして・・・私なの?」
玲奈は言葉では答えず、けれど美しい顔を妖しく歪ませた笑顔で応えた。
「そう、そこ・・・そこに名前を書いて・・・ダメよ、住所は隠せないわ・・・」
玲奈は、それまで沙苗に世話を焼いた時と同じように、顔を近づけ、指で指しながら説明している。
「・・・ほら」
沙苗の前に左腕を差し出し、ガラス玉の連なったブレスレットを見せつける。
「この誓約書を送るとね、コレが届くの・・・」
玲奈は自慢げに腕を動かし、ブレスレットの面も裏側も見せつけながら説明を続ける。
「ほら、コレ・・・この一番大きいメダルに描かれてるのが、秘密倶楽部のマークなの」
確かにそこには、ほかの石玉の倍はありそうな大きさのメダルがあり、そこには特徴的なマークが刻まれていた。
「それでね・・・」
玲奈の自慢は続いていく。
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