大きくなった腹を撫でる涼子を見るたび、俺はあの日を思い出して絶望する。
何をしても変えようのない、取り戻せない大きな過ちを犯した。
ドアスコープから覗いた木村の顔はレンズで歪み、ニヤニヤと下品に笑っていた。
扉を開けた俺を、こらえきれない笑いを浮かべた顔で見ていた。
俺の体を押しのけ、無言で廊下を進む木村を追いかけた。
木村は躊躇もせずにリビングの扉をあけ、周囲に視線をかけると迷いもせずに寝室の扉を開けた。
ベッドの上には、服を着たまま仰向けに寝る妻がいた。
薬を差し出す俺を、妻は少し悲しそうな顔で見上げ、そのまま飲み込んだ。
そのまま30分もせずに頭を揺らしはじめ、そのままソファーで寝た。
そして俺は妻の体をベッドに運んだ。
くっふっふっふ・・・・ヒャハハハハハッ!
木村はとうとう吹き出し、腹を抱えて笑った。
その声の大きさに驚く俺を、見下したような目で「大丈夫だよ、心配すんなって」と言った。
木村はベッドを囲むように三脚を立て、ビデオカメラをセットしていった。
そうしながら俺に服を脱ぐ
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