8月6日
俺は隣人の山崎と一緒に居酒屋の個室にいた。
一緒に飲むのはこれで5回目だ。
最初は話し続け、質問し続けるこの男に辟易したが、ある動画を見せられてからは少し楽しみにしている自分もいた。
その画像というのは、ある女のオナニーの動画だった。
いつも全頭のラバーマスクを着けているので顔はわからない。
けれど、マスクに開いた穴からのぞく唇は、下品な赤い口紅をつけていても上品さを感じさせた。
一番最初に目を引いたのは、その美しい乳房だった。
洋梨を連想させる美しい乳房が真っ白い体に揺れているのを見て、一瞬は妻を連想した。
しかし妻であるはずがない。
妻がこんな・・・床に置いたディルドに腰を振るような行為などするはずがない。
それに胸も妻よりも一回り以上は大きそうだ。
妻であるはずがない・・・そう思えば思うほど、その下品な腰使いに興奮する自分がいた。
自分が勃起している事に気づいた瞬間は嬉しいような、恥ずかしいような気分で動画を見続けていた。
山崎は会うたびに、同じ女の動画を3~4個見せてくれた。
そして俺を誘惑した。
「どうです・・・・?こういう女・・・その反応を見ると、嫌いではないのでしょう?」
「実はね、この女・・・結婚してるんですよ」
驚いて思わず顔を上げた俺を、山崎は満足そうな笑顔で頷きながら見ていた。
「そうです、人妻です・・・・」
顔が熱くなり、噴き出した汗が流れ落ちた。
無言で見上げる俺の顔に笑顔を向けながら山崎が続ける。
この女が既婚者・・・妻と同じような・・・美しい女が・・・人妻が・・・こんな・・・
「・・・けどね、見て分かる通り変態でしょう?
今、まさに心に浮かんだ言葉を言われて、ドキッとした。
そんな俺の反応など触れずに話が進んでいく。
「・・・淫乱で変態な性質だ・・・・こんなの、旦那さんに言えないでしょう?・・・で、そうゆう部分で隠し事があるとね、ズレるんですよ」
「最初は少しずつだったんでしょうけどね・・・年月が経つと、取り戻しがきかないぐらいにズレる・・・で、どうしようもなくなる訳です・・・・」
どうです、この女を抱いてみませんか?・・・そう言った山崎の顔は意地悪い意図を隠そうともせず、悪魔のような笑みを浮かべていた。
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