家に帰ると、旦那はまだソファーに座ってテレビを見ていた。
テーブルには破られた手土産の包装が、食べ終えたのだろう3つの小袋と一緒に散乱していた。
4つ目に手を伸ばす旦那の横顔を見てから脱衣所に向かった。
心臓が高鳴る。
鎮めないとと思っているのに、鼻を抜ける精液の臭いがそれを許さない。
脱衣所の鏡の中の自分は、自分でも酷い顔をしていると思った。
左目からアゴにかけて、擦り付けられた精液が乾きかけて筋になっていた。
よく見ると右の頬にも、首筋にも、おでこにも、、、何本もの精液の筋があった。
そんな状態なのに、欲情している。
目を潤ませ、肌は赤く上気し、蕩けている。
鼻を膨らませてフーッフーッと息をする様など人ですらない・・・獣に見えた。
すごい・・・
口の中は唾液が溢れ続けてる。
なのに、こんなに大量の唾液の海の中でも、舌を動かすと唾液が太い糸のように絡み付いてくる。
そして息をするたびに、その臭いが狭い脱衣所に充満して私を包んでいく。
ベランダに向かうためにはリビングを通らなくてはいけない・・・
私は顔を拭こうとする手を止め、そのままの顔でリビングの扉を開けた。
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