「・・それじゃ、触らせて貰いますよ。」
沈黙を許可と受け取ったのか、おずおずと股間にむかって少女は手を伸ばし、しのぶ自身に触れる。
やはり自慰の経験は無いのであろう、その触り方は手触りを確かめるように無造作で、快感に導く動き方ではなかった。
「・・ベタベタしてる・・。」
満足したのか、指先を凝視しながら立ち上がった少女に向かい、清水が声を掛けた。
「どうだった?」
指先を見つめたまま、少女は戸惑いを隠せない。
「凄く・・熱くて・・ヌルヌルしてる・・。」
そう言う少女の指先は粘りのある液体により、妖しげな光沢を帯びている。
「・・綺麗にしてあげたら?」
「?」
しのぶと少女に訝しげな表情を向けられた清水は言葉を続けた。
「彼女の指をさ、舐めて綺麗にしてあげたら?」
まるで思考能力の無い人形のように少女の手を取ると、しのぶは少女の細い指を口に含み、舌を絡める。
ゆっくりと時間をかけて舐め終わった頃には、少女の眼は潤み呼吸は荒く、よく見れば太腿を擦り合わせるようにモジモジとしている。
(・・この子・・興奮・・してる?)
ささやかな優越感を感じながら、しのぶは少女の指から唇を離し、ゆっくりと少女の手を下に下ろす。
顔を赤らめた少女は、もう一人の少女に顔を向けた。
「・・・も、触らせて貰う?」
名前は聞き取れなかったが、もう一人の少女は暫し躊躇った後、しのぶの正面に移動する。
予想外の展開が続き、混乱しているしのぶの前に立った少女は右手をしのぶの下腹部に伸ばす。
股間全体を包むように手で覆われた瞬間、しのぶにはハッキリと分かることがあった。
(・・この子は・・さっきの子とは違う。)
一人目の少女と違い、明らかにしのぶを快感に導こうとする触り方であり、少女自身、少なくとも自慰の経験はありそうな触り方であった。
少女の中指はしのぶの秘裂に添えられ、指の先端が軽く膣の入り口に触れたと思うと浅く埋められる。
「ぅんっ!」
しのぶは思わず顔を仰け反らせながら小さく喘いでしまうが、少女は意に介さぬような表情のまま、指先でゆっくりと膣の入り口を掻き回す。
(・・慣れてる。)
経験が豊富なわけではないが、過去に同じ部位を同じように触れられた時より、しかも、しのぶ自身が触れた時よりも感じてしまう。
絶妙な強弱により、僅かに物足りない快感にしのぶは酔い痴れる。
(・・もっと・・。)
しのぶの物欲しそうな眼と少女の眼が合った。
少女の上気した頬と潤んだ瞳には、性的な興奮の色、そして嗜虐の喜びを噛み締めているような表情が伺える。
(・・この子・・楽しんで・・る。)
少女はしのぶの耳元に顔を寄せ呟く。
「準備、出来てるみたいですね。」
不意に少女の指がしのぶの中に潜り始め、あっという間に指の第二関節までが呑み込まれた。
「ひっ!」
悲鳴とも喘ぎともつかない声を漏らしたしのぶに構わず、少女の細く華奢な指が蠢めく。
少女の指は緩急をつけながら時に焦らすように、時に責めるような動きでしのぶを翻弄し続ける。
「あっ!やめてっ!嫌!やめ・・ないで・・。」
支離滅裂な言葉を漏らしながら、しのぶは狂っていく。
(・・中学生・・に・・こんなことされて・・。)
自分の半分程の年齢の少女に辱められ、淫らな悦びを与えられる屈辱が、しのぶの精神を更に昂ぶらせる。
精神だけではない。
挿入されていた少女の指が湿った音とともに抜かれると、しのぶのクリトリスを刺激し始める。
肉の芽に触れる指先が緩やかに円を描き、時に痛い程の強さで圧迫される度、しのぶは声を漏らす。
くちゅ・・くちゅくちゅ・・・くちゅ・・・
静寂の中、しのぶの喘ぎと下半身から発する湿った音だけが聞こえる。
思いもよらぬ展開に清水は目を丸くして二人を見つめ続けるのみ。
幼い性衝動に耐えかねてのことなのだろう、もう一人の少女は瞳を潤ませ、荒い呼吸をしながら、やや前屈みの姿勢で立ち、あろうことかスカートの上から股間を手で押さえ付けている。
「それでは、ここから自由行動となります。集合時間は・・」
姿こそ見えないものの、団体旅行のアテンドと思しき女性の声が四人の耳に届くと同時に、示し合わせたように四人の表情が強張り、動きが止まった。
次の瞬間、しのぶの股間から少女の手が離れ、愛液で光沢を帯びた指を少女は凝視する。
(・・舐めて・・綺麗に・・しなきゃ・・。)
だが少女の取った行動は、しのぶの想像を超えていた。
自分の指に尖らせた舌の先端を這わせながら、少女は、ゆっくりとその指を自分の口に含み、しのぶの蜜を舐め取り始める。
(・・あたしの・・あそこからの汁・・。)
そこまでであった。
先刻の団体客が三々五々と姿を現し始めると同時に、しのぶはスカートから手を離し裾を直す。
流石に清水もそれを咎めようとはせず、無言のまま、しのぶと二人の少女を見守るのみ。
そして、二人の少女は我に返ったように周囲を見渡すと、そそくさと歩き去って行った。
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