次の日、由紀は壁にかかった時計の針を見つめていた。
すでに家事を終え、いつもならゴミを捨てに家を出る時間だ。
秒針がカチッカチッと動き、いつもの時間から遠ざかっていく。
なのに由紀は動かず立ち尽くしている。
昨日と同じ下着を着けていない姿で、昨日と同じようなTシャツで、昨日と同じ時間になるまで。
玄関の扉を開けると風を冷たいと感じた。
(わたし・・・顔が熱くなってる・・・体も・・・)
何をやっているのだろうと自問した。
恥ずかしさがこみ上げてくる。
けれど足はゴミ収集小屋を目指して進んでいった。
エレベーターが1階につき、小さな音と共に扉が開く。
由紀はエントランスとは逆の方向に歩き、マンションの裏に通じる扉に手をかける。
ガチャッ
ノブを引き扉を開くと、視線の先に管理人が立っていた。
歩かず、由紀を見て立っている。
視線を逸らし、歩き始める。
俯いたせいで自分の胸が揺れるのが見えた。
意識すればするほど皮膚が敏感になっていく。
(胸が・・・だめ、意識したら乳首が・・・)
薄いTシャツには、由紀の勃起して固くなった乳首がはっきりと浮かんでいた。
(・・・見られてる)
由紀は顔を上げず、昨日の目を思い出しながら歩いた。
想像の中の管理人はあのいやらしい顔で笑っていた。
あのいやらしい視線が揺れる乳房に、固くなった乳首に向けられていた。
(恥ずかしい・・・なのに・・・わたし・・・)
ようやく小屋の前に着き、片手で扉を開きながらも意識は男の視線に集中していた。
ゴミ袋を箱の中に入れ、振り返る。
体が熱くなっていた。
乳首が擦れる感触だけで声が漏れそうなほど興奮していた。
そして、この行為が由紀の日常に溶け込んでいった。
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