<覗かれ、弄くられた母(3)>
本当に眠っているのかと思うほど、母の体の反応は敏感なものでした。
それほど母の性感帯は、発達しているということなのでしょうか。
いくら酒に酔って寝ているといえども、
あまりの肉体への刺激のため、さすがの母も目を覚ましてしまいました。
そして、自分の体への愛撫が、夫からのものだとばかり思っていた母は、
自分が寝ているベッドの側に居座って、自分の肉体に快楽の刺激を送り続けている者が、
愛する夫とは似ても似つかぬ人間であることを発見した時、驚愕の声を上げてしまいました。
「えっ!! あ、あなた、一体誰? 何してるの!!」
そして、殆どの服が剥ぎ取られ、おそらく父にしか見せたことのない、
女として最も恥ずかしい自分の姿を、赤の他人の眼前に晒していることに気付いた時、
そのあまりの惨めさに、声さえも出なかったそうです。
「しぃー!・・・ おばさん、僕ですよ。 孝一ですよ。」
聞き覚えのある声に、戸惑いを覚えながら、つい先程まで自分の女の部分を、
蹂躙していた男を凝視しました。 そして息子の友人の手によって、
女体としての反応を引き出され、その若き狼の手を、
自らの肉体から溢れ出る淫液で濡らせてしまったことに気付いたのです。
「いっ、いっ、いやぁー!!・・・・・」
ひどい、あまりにもひどい。 母はそう思ったそうです。
「おばさん、しずかにしてよ。 あいつに聞こえるじゃないか。」
そう言いながら、男は母の口を手で押さえました。
そして母の心臓を凍らせることを言ったのです。
「今日会ったばかりの、息子の友人の前で、裸になっているなんて、
こんな姿を息子に見られたくないだろう。」
自ら望んで裸になったのではない!! 酒に酔って寝ているのをいいことに、
この男が勝手に私の寝室に入ってきて、このような姿にさせられてしまったのだ!!
そして、息子と同い年の男は、私を犯そうとしているのだ!!
ついに母は、反撃に出ました。 自分の口を押さえている男の手に、噛みついたのです。
そして必死になって男の手を振るい払い、無防備な裸身を保護するため、毛布を引き寄せました。
そしてなおも襲いかかろうとする狼を、気丈にも母はあらん限りの憎悪を込めて睨み付けたのです。
「出ていって!! 出て行きなさい!! 警察を呼ぶわよ!!」
凄まじい母の気迫に圧されたのか、男は不適な笑いを浮かべると、
先程まで女の蜜壷の中にあり、まだ糸を引く液で濡れた指の感触を惜しみながら、
母の寝室を後にしたのです。
今の今まで、男の熱い吐息に晒されていた女は、解放された安堵感と、
あんな男に自分の裸を見られ、指で蹂躙されたことを思い、
ベッドに突っ伏して涙を溢れさせていました。でも最後の砦は、守り通した・・・・。
女は唯一の救いに縋り付き、目を腫らしながら、夜明けを迎えました。
・・・・・
母は、昨夜の事が、夢であってほしいと願っていました。
しかし我が家の居間に居座る男の顔を見たとき、儚い望みは消えてしまいました。
あんな男の顔なんて、2度と見たくない。 母はそう思いました。
しかし、どんなことがあっても、僕に知られてはならない。
そのためには、何事も無かったのように振る舞うしかない、そう決心しました。
「おばさん、お早う!!」
男の部屋の前を、通り過ぎようとした時、中から男が声をかけました。
その声を聞いた時、一瞬体が凍り付きました。
そしてその呪縛を振り切るかのように、台所に逃げ込みました。
男が台所まで追ってきたことに気付くと、拳を握りしめ、唇を噛みしめながら、
わななく体を押さえつけ、いつでも反撃できる体勢を整えました。
「おばさん、コーヒーでも・・・・」
男はぽつりと言うと、自分の居場所に帰って行きました。
てっきり襲われると思って身構えていたのに、意外なほど素直に男は引き返して行きました。
恐る恐るコーヒーを運んだ時にも、
「おばさん、ありがとう」
そう言う普通の若者の姿があっただけでした。
(昨日のことは何? 夢? いや、そんなはずはないわ)
しかし美味しそうにコーヒーを啜る若者からは、あの時の狼の匂いはありませんでした。
間もなくして起きてきた僕に、母は出来るだけ平静になっていたつもりなのに、
やはりいつも通りにはいかなかったようです。
朝食後、2階の息子の部屋に行っていたはずの若者が、台所で片づけをしている母の所に来たとき、
母は体を強ばらせました。 しかし笑顔で挨拶する若者が、握手を求めて来たとき、
自然とその手を取ってしまいました。
とその時、手を引き母の体を抱き寄せると、
あっという間に母の唇は再び獣に変身した男に奪われてしまったのです。
一瞬の出来事に面食らったのか、母は何の抵抗も出来ませんでした。
「いっ、いやっ!! やめて!!」
母はなんとか体を振り解きましたが、男は平然としたままでした。
「そんな声を張り上げたら、2階まで聞こえちゃうよ。」
男はそう言いながら、母の体を撫で回し始めました。
「いや、いや、やめて・・・・、お願い・・・・」
わざと声を抑えた母でした。 しかし男は母の背後に陣取ると、両腕を前に回し、
母の胸を下から掴み上げました。 そして呻き声を上げる母の鼻先に指を突き出しました。
その指は、昨夜母の体内に侵入した指なのです。 そして母の口から
女の歓びの声を引き出し、母の女としての匂いが染みついた指なのです。
そんな指を、征服者は、征服された者に匂いを嗅がすかのように、鼻に押し当てたのです。
「お願い、誰にも言わないから、もう帰って・・・・」
母は嗚咽混じりの声で、そう哀願しました。 男は名残りそうにしながら、
母の体から離れました。
そして男が帰る間際、息子の肩越しに寄越した合図を見た母は、
それがこれから我が身に起こるであろうことを暗示したものであることまでは
気付いていませんでした。
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