34.誓いの刻印
運転手を無視して、私はご主人さまに後部座席で思いっきり甘いキスをしてしまいました。
私にはファザーコンプレックスがあると思います。
今、優しく髪を撫でてくれているご主人さまも、間もなく夫になる男も、
そして、適齢期ぎりぎりまでの長く辛い不倫の果てに、私を捨てた男も、
皆、私より一周り以上も歳上の男性ばかりです。
もちろん、先程まで私を弄んだ淫獣達は論外ですが。
こうして、ご主人さまの肩に寄りかかっていると、男の胸に抱かれているのと同じ安らぎを感じます。
丁度今、運転している若い男には全く魅力を感じないのは何故なのでしょう。
同世代は友人や性的な欲求不満を解消する相手として付き合っても、
あまり結婚、共に家庭を築くパートナーとしての対象として観た事は有りませんでした。
以前、男に友人たちとの関係を問いただされた時、少し感じた自分の不思議な心。
今、ご主人さまに甘えていると、自分のコンプレックスを認識できました。
こんな事を考えているうちに、車は都心近くの高級マンションの駐車場に滑り込んでいました。
「さあ、今夜は泊ってゆきなさい。」
「はい、ご主人さま。」
運転していた若い男も、一緒に付いてきます。
「ご主人さま。あの、こちらは?」
「次男のユウジです。里美より少し歳下だが、たまに私の手伝いをさせている。」
「ユウジです。普段は都内で彫師をしています。」整った顔立ちですが、耳のピアスが少し多いのが目を引きます。
高層階の部屋に入ると、広い居間は、意外と原色系のデザイナー家具や調度品で溢れています。
夜景を映す窓からは、遠くにスカイツリーが見えています。
「普段は僕が使っている部屋なんですよ。」(なるほど。)
私がご主人さまに、今日の長い一日、秘書に犯されながらも調べた成果を、掻い摘んでお話している間、
ユウジはキッチンでお酒の準備をしていました。
「アルコール低めにしていきました。口に合うと良いですが。」
差し出されたカクテルグラスに唇を付けると、甘めの美味しいカクテルでした。
ユウジが部屋から出て行ったので、ご主人さまに、先生の屋敷のIOT設備とアプリ、
コントロールチップ、使用している規格、そのセキュリティ処理レベルなどについて、
詳しく報告してると、だんだんとアルコールが廻って来たみたいです。
ご主人さまは、ウィスキーグラスを置くと、ポケットからアイマスクを取り出しました。
私は、恥ずかしそうな科をわざと作りながら、眼鏡を外して眼を閉じ、
顔をご主人さまに向けて、目隠しされるのを待ちました。
アイマスクを掛けるまで、少し意地悪く焦らされました。
私はアイマスクを掛けられた後、服のボタンが、丁寧に一つずつ外されて行きます。
上着を脱ぎ、シャツを脱ぎ、ブラを外すと、肩を抱かれて立たされました。
針の痕のついた乳首に優しくキスされながら、スカートを外され、ストッキングを履いていない素足を愛撫されました。
ゆっくりと腿を股まで指先が這い上ってきます。
指が秘部に達した時には、私の秘唇は、すっかり濡れていました。
傷ついたクリトリスが大きくなって、傷が疼きますが、乳首同様に、痛みというより快感を感じます。
ウィスキー?で湿らされたご主人さまの指が、私の大事な穴にそっと触れ、塗れ具合を確認するように入ってきました。
「ああ、あぁん。」声が漏れてしまいます。
指は二本に、三本にと増えながら、優しく、時々激しくピストン運動をして、私の敏感な内側に快感を与えてゆきます。
もう立っていられなくなりました。
「ああ、おちんぽください。」私は両手でご主人さまをまさぐって、その下半身の大きなペニスを探しました。
その手を、絡めとられるように抱きすくめられ、私はソファに座らされました。
口に、大きく勃起したペニスが触れたのが判ります。
目隠ししているのに、目を閉じ、唇を大きく開き、出来るだけ奥まで含んで、フェラチオでご奉仕を始めました。
私のご奉仕で気持ちよくなって頂きたい。心の底からその想いが湧いてきました。
その間も両乳首をご主人さまが触るたび、子宮に熱い物がジンジンと湧きあがって来るのがわかります。
ペニスが口から引き抜かれ、ご主人さまが、私の隣に座ったのが判りました。
私は手で促されるままに、ご主人さまにまたがり、ペニスの先端を自分の濡れた秘唇に手を添えて導きました。
腰を落とそうとすると、大きく勃起したペニスが、私の秘裂に侵入したり、抜け出したりを繰り返して焦らします。
「いやぁん。もっと、もっと」はしたない言葉で催促してしまいます。
お主人さまが、グッと子宮まで突きあげてきました。
「突いて、突いて。」もう、自分でも何を言っているのかわかりません。
ズンズンと突きあげる速度が速くなり、ご主人さまのタフさに気が逝きそうになります。
「中に出して。お願いです。」「逝く。」「出して、出して。だして~。」「いっちゃう~。」
「あぁ。」ご主人さまの温かな射精を、子宮に直接受けたのを感じました。
「~んん、いくぅー。」
ご主人さまの荒い息が耳元で聞こえます。
「ありがとうございます、ご主人さま。」
目隠しが外れた私の目の前にあったのは、ユウジの顔でした。
ユウジは汗ばんだまま、爽やかに微笑んでいます。
正直、可愛いと思ってしまいました。
でも、私を抱いたのは、ご主人さまでは無かったのです。
ご主人さまは、反対側、私の背後のソファーに、タブレットを手に腰掛けたままでした。
「私は、主人と奴隷の関係のままお前を抱こうとは思っていないよ。ご褒美は、もう少し仕事をしてからだ。」
ユウジの上に跨ったまま、股間から流れる精子を感じながら、
私は恨めしそうな顔で、ご主人さまを振り向き見ていました。
そんな私にユウジが囁きました。
「今日は僕からご褒美をあげるよ。」(ご主人さまの若い時は、ユウジに似ていたのかな?)
「私は帰るが、これからユウジに奴隷の証を刻んでもらうといい。」
ご主人さまは、サイドテーブルに出してあった車のカギを手に出て行ってしまいました。
私は裸のまま、ユウジとシャワーを浴びながら、浴室でまた一回、愛を交わしてしまいました。
洗面台に両手を衝いたままでの後背位でのSEXだったので、自分の姿とユウジの姿が、
イヤらしく、ケダモノのSEXに見えました。
射精された下半身を綺麗にした後、連れて行かれたユウジの部屋には、
彫師らしく、電動針などのタトゥー用の器具が並んでいました。
手術用の手袋を付けたユウジは、私を歯科医にあるような椅子に座らせると、
唇の上に、小さく黒子と同じ大きさの刻印を刺青で刻み込みました。
私は黒子の多い方なので、一見すると、以前からあったモノのように見えます。
ユウジが鏡を私に渡しながら言いました。
「里美が父さんの奴隷になった証だよ。」
自分の見慣れた顔なのに、なんだか少し、妖艶といった雰囲気の表情の色気のある顔に見えました。
「はい。大事にします。」
「次に、僕の物になった証も入れるね。」
それからユウジは、じっくりと時間を掛けて、右の小陰唇の裏の目立たない所に、小さな星型の刺青を入れました。
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