『人妻奴隷教師裕子10』
俺と対峙して深々と頭を下げた裕子は、笑顔で言う。
「私専用のお風呂を用意して頂き、有り難うございます。喜んで使わせて頂きますね」
こ……、この野郎! 語尾の“ね”の短さが、俺の悔しさを倍増させる。敗北感で呆然と立ち尽くす俺に自分の姿態を見せ付けるようにして、流し台によじ登った裕子。シンクの中で屈み込み、水道水で濡らした裸体に直接食器用洗剤を掛ける。
その洗剤を拡げるように、自分の裸体を両手で卑猥に撫で回す裕子。乳房を乱暴にまさぐり、乳首を指先で虐める。淫唇を弄くるときも、わざと卑猥な音を奏でている。これは、完全なオナニーショーだ。
「余計なことは、するな」
そう言った俺に、裕子は勝ち誇ったような笑みを浮かべて返す。
「余計なこと? 私は、自分の身体を洗っているだけですよ。ご主人様」
尚も、俺に見せ付けるように、オナニーショーを続ける裕子。俺は、どうすることも出来ない。淫茎は勃起してきているが、性欲に身を任せたら裕子の男に対する考え方を認めてしまう。しかし……。この光景から顔を背けるのも、敗北である。今の俺には、裕子のオナニーショーを観ていることしか許されない。
これは、悦楽ではなく拷問に等しい。しかも……。こんなときに限って、裕子の裸体が余計に艶かしく見えてしまう。裕子を引き摺り下ろして、滅茶苦茶に犯したい。そんな衝動を、俺のプライドが何とか抑えている。
水で濡らした雑巾を絞り、裸体に纏わり付いている洗剤を丹念に拭き取る裕子。それが終わると流し台から下りて、俺の前に跪いた。
「お風呂、頂きました。有り難うございます」
深々とお辞儀をして笑顔でそう言った裕子は、衣服と鞄を抱えて押入れに移動する。襖を開け、再度俺にお辞儀をして下の段に入り、自分で襖を閉めた。
崩れるように、両膝を着いた俺。押入れまでの距離が、必要以上に遠く感じられる。これほどの敗北感は、今まで味わったことが無い。
独り風呂に入り、自分で慰めて射精した。こんな気分でも、勃起はするし射精もする。男は、哀れな生き物だ。
風呂から上がると、押入れの前に裕子からのメッセージが置かれていた。
『おやすみなさい。ムラムラして眠れなかったら、いつでも起こして下さい』
畜生! 何処までも、馬鹿にしやがって! 牝ブタのくせに!
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