その7
国雄は助手席のドアを開けると私を突き飛ばし、物凄い勢いでドアを閉めた。
国雄は怒っている。だが何に?
首都高を来た時よりも遥かに早いスピードで疾走していく。
どうやら、家に帰っているようだが、私は家に着いたら、どんな目に合うのだろう。
殴られ、尻を叩かれる。いや。そんなものでは済まない気がする。
こんなに怒り狂っている国雄は近年では稀に見る。
尚且つ、今日の国雄の意味不明な行動。
何よりも、家には母も兄もいない。国雄が追い払った。
なぜ?家が近づくにつれて、恐怖が全身を包んで、カラダがガタガタと震え出した。
※元投稿はこちら >>