「次抵抗したら本当に殺すからな」
目が血走った男にそのように言われ、久美子は助かりたい一心でうなずいた。そんな久美子に男は自分の行為を再開した。乱暴に服をまくると、久美子の胸を荒々しく揉んだ。下着の上から男の指が久美子の胸の形を強引に変えていく。やがてホックも外さないままブラジャーを上にずらされ、久美子の胸は男の眼前にさらされる。男は鼻息を荒くさせ、右の乳首を上に突き出すように胸をつかみ、口の中に含んだ。久美子は恐怖におびえながらも悔しくてうめき声をあげた。自分の女の象徴である胸を、こんな男に組伏されて、好きなようになめまわされ唾液で染められている、しかも男はますます興奮し、その下半身を固くさせ、自分の体に押し付けている。なんで私がこんな目にあわないといけないの。そんな悲痛な思いなど男には通じるはずもなく、興奮した男はますます自分のやりたいように行為を続けていく。久美子の乳首を唾液まみれの舌で何度も何度も舐めあげる。感じて固くなるわけでなく、刺激を受けて乳首は固くなってしまう。そんな乳首に男の身勝手な思考は感じていると思い込みますます興奮し、唇で吸い付く。右の乳首に満足すると、今度は左の胸の乳房全体を舐めまわしていく。その間に、唾液でぬれた左の乳首に唾液を塗り付けるように左手でこねくり回していく。
男の濡れた舌の感触、胸を揉む男の手の感触、男の唾液の匂い、そんな感触がますます久美子を不快にさせ、悔しさを増長させる。久美子は処女ではなかった。二人としか経験はなく、そんなにセックスが好きではなかったが好きな人が自分の身体と肌を合わせ、抱きしめ、興奮し、快感を覚え、果ててくれることはうれしかった。今はそんな喜びを与えてくれる要素はどこにもなかった。だがこの男と愛すべき人とするはずのセックスをするんだという思いは昔のセックスがもたらす充足感も思い起こしていた。自分の存在が誰かに求められる、自分の存在で誰かが喜んでくれる、そんな久しく抱いていなかった感情を抱いてしまった。もちろんそれは恐怖や嫌悪感、悔しさ、不快感の中ではほんのわずかな感情だったが、久美子の心をかき回すのは十分だった。本当は犯されながら感じてるんじゃないか、犯されるのが好きな女なんだ私は、抵抗しないのだって本当はもっとされたいからなんでしょう、そういう思いがますます久美子の嫌悪感を掻き立てて混乱させる。もちろん久美子は全く感じてなどいなかったが、一度そう思ってしまうと、わずかだった抑え込みたい感情がどんどん大きくなってしまう。その瞬間男が乳首に吸い付き、チュッという音を立てて離れた。その感触といやらしい音に久美子は体を反応させてしまった。
※元投稿はこちら >>