その26
「もしもし、今安藤さんに言われた通り恵美に会ってきたよ。」
麻美から着信があったのは午後5時をまわった頃だった。
「お疲れさん。恵美はどうだった?」
「うん。やっぱり恵美、様子がおかしかった。
あたし、安藤さんに言われた通り、あたしが安藤さんとこの前の飲み会以来良い感じになってる事を恵美に話したの。あの日BARでSEXをして、その後朝まであたしの部屋で何度もSEXをしたって。
あたし安藤さんの事が大好きになっちゃったって話したの。」
「それを聞いて恵美は何て答えた?」
「うん。。多分ウソだと思うんだけど。。あの子、自分もあの日、野川さんとそういう関係になったって言うの。。」
「何だって?」
「ほら、あの日ユキと啓太君も良い感じだったでしょ?それで、先に帰ったと思っていた、あたしと安藤さんもそういう関係になってた事を知って、自分だけ何も無かったことが悔しくてそんなウソついたんだと思うんだよね。
あの子意外と負けず嫌いで、子供っぽいとこあるし。。」
「それにしたって、そんなウソつくか?」
「そうなの。だから様子がおかしかったって言ったでしょ。プライドの高い恵美が野川さんに抱かれるなんてありえないの。かと言ってそんなすぐバレるようなウソつくっていうのも変だし。」
私は頭が真っ白になった。恵美が野川に抱かれた?
俺の恵美が?ありえない。そんな事があるはずがない。
なら、なぜ恵美はそんなウソをつく?私と麻美の関係に嫉妬したなら、おおいに大歓迎で、狙い通りという事になるが、そこでありもしない野川との関係をでっち上げるというのはあまりに子供っぽい発言に思えた。
「他に何か変わった事はなかったか?」
「うん。あとは、大学にもスクールにも顔出さないのはどうして?って、聞いたんだけど、結局お茶濁されちゃって、理由は教えてくれなかった。それとね。もう一つ変な事があったの。あたしと話してる間に何回か恵美の電話が鳴ったんだけど、恵美出なくて、あたしが出なくて良いの?って聞いたら、大丈夫って。恵美、顔が青ざめてた。」
「そうか。俺も色々頭を整理してみる。」
「ねぇ。安藤さん恵美をどうする気?」
「前に話しただろ?恵美を俺のオモチャにしたいって。」
「俺のじゃないでしょ?俺たちのでしょ?」
「そうだったな。」
「あたし早く恵美をイジメてみたい。。ホントに不思議。あたしレズっ気もSっ気もないのに、あの子をイジメる事考えただけで濡れちゃう。あの子の感じてる顔や、声想像するだけでたまんない。」
「麻美、恵美のマンションの住所を教えてくれ。」
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