その65
麻美に「野川さん」と呼ばれた瞬間、私の涙腺は崩壊し、溢れる涙を止める事が出来なくなっていた。
「野川さん。。私も安藤さんも野川さんと一緒だよ?ううん。私達はもっと、どす黒いの。野川さんの言う通り最低なの。
野川さんは優しいから自分を責めちゃうんだね。
でも私達は悪い事をしていても、自分達を正当化して省みようともしない。
私と安藤は似てるの。だから、私には彼が必要なの。
あの人の前でしか、私はどす黒い自分を晒す事ができない。
野川さんの言う通り。私は野川さんに何をされてもしょうがない人間なの。」
麻美の目は真っ直ぐで曇りがない。紛れもない真実を語っている目をしている。
「だから、良いよ。今日だけは私を好きにして良いよ。
だから、妹は傷つけないで。安藤さんを脅したり、強請ったりする事もしないで。お願い。
約束してくれたら、どんな事でもするから。」
私は涙を拭い、麻美と向き合った。
「はははははっ。安藤のために身体を張るって事か?そんなに安藤が大事か?」
「うん。大事。お願いだから、私から安藤さんを奪わないで。」
「分かった。もういい。お前の口から「安藤」って名前を聞くたびに吐き気がする。
もう分かったから黙ってくれ。そこまで言うなら徹底的にかわいがってやる。覚悟しろ。約束なんてもんはその後だ。
覚悟を見せてみろ。」
私はそう言うと、麻美の眼前に勃起した自分のモノを晒してみせた。
「舐めろ。クソオンナ。」
制服姿の麻美は黙って私の前にひざまずいた。
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