その61
麻美は私に言われた通りに服を脱ぎ始めた。
麻美は無表情だった。
まるで、こんな事は早く終わらせてしまおうといわんばかりだ。
私の事を軽蔑している。バカにしている。こんな事をしなければ、女を抱く事もできない哀れな男。
そう思っているのだろう。
悔しさで怒りが込み上げてくる。自分が惨めに思えてくる。私は何をやっているのだろう。罪悪感が止めどなく押し寄せてくる。
だが、もう後戻りなど出来ない。そしてそんな気持ちとはうらはらに私の下半身は激しく勃起していた。
間近に見る麻美の裸体はあまりに美しく、そして官能的だった。
麻美は下着姿になると、素早く私が用意した制服に着替え始めた。
「そ、そこにある靴下と革靴も履くんだ。」
麻美は一瞬私を睨みつけるような表情を向けたが、黙って私の指示通りに着替えを済ませ、
ソファーに座る私の前に立ち、その柔らかそうな髪をそっとかきあげた。
その姿はまるで、カメラを向けられているモデルのようだった。
怒りに満ちた眼つきもどこか官能的だ。
私は立ち上がり、ゆっくりと麻美の周りを一周し、あらゆる角度から眺めた。
想像を超えた美しさと勝ち気な態度、まるでネコを思わせるようなしなやかで柔らかな佇まい。
全てが麻美なのだ。全てが麻美の魅力に必要不可欠なスパイスなのだ。
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