昼休みに職員室に戻った奈緒はもうクタクタだった。
2時間目以降は他のクラスの授業ばかりで、一応カーディガンを着ることは許されたが、
超ミニから伸びる太ももは隠しようもないし、再び股縄を締め直されていた。
しかも2Bで嵌められた首輪はリード線は外されたがそのまま首に残っていた。
なので奈緒は他のクラスでも生徒たちの視線からは逃れられない。
程度の差こそあれ、男子の劣情の視線と女子の蔑みの視線に絶えず晒される。
--先生、ずいぶん大胆なミニですね。
「最近蒸し暑いからせめて脚から涼もうかと思って…」
--先生の首に巻いてるの犬の首輪じゃない?」
「ちょっと幅広だけどチョーカーなのよ…」
奈緒は好奇心に満ちた生徒たちの質問に苦しい言い訳をした。
好奇の視線は先生方も例外ではない。
朝から休み時間ごとに職員室に戻る奈緒のイメージチェンジに気付く者が増えて行く。
そしてとうとう好奇心を抑えられなくなった教師が奈緒の周りに集まって来る。
「いやぁ…小谷先生、なかなか艶やかなお召し物ですな。
目のやり場に困ってしまいますよ。」
そう言って話し掛けて来たのは生物の武山先生である。
でっぷりとした身体で色黒で脂ぎった中年男はいつも奈緒をいやらしい目で見る。
昨日は彼氏とお楽しみかなとか小谷先生ほどの美女なら男に不自由しないでしょと
セクハラめいた言葉を投げかけて来るのはこの先生である。
「でも先生はスタイル抜群だから良く似合ってますよ…おや、犬の首輪風のチョーカーも
ワイルドな感じで、グッドです。」
武山先生をたしなめるように口を挟んだのが、英語教師の沢井先生である。
「よく引き締まった脚はスプリント競技に向いてますよ…」
生徒たちから筋肉バカと呼ばれる体育教師の志賀先生は奈緒に特別な感情を抱いている。
三十代半ばの志賀先生はまだ独身で、これまで何度か食事に誘われ、プロポーズを仄めかされた。
まだ結婚するつもりの無い奈緒は彼の申し出を断ったのだが、今も事あるごとに奈緒に
付き纏って来る。
いずれにしても奈緒の周りにはその美脚を少しでも近くで拝み、上手くすればスカートの中まで
見れるかも知れないと下心を持った同僚が寄って来る。
「でもね…小谷先生、気を付けてくださいよ…年頃の生徒なんですから…
特に男子なんて女性に興味津々だから変に挑発して勉強が手につかなくなったら大変。
先生みたいに若くて綺麗な人は特に気をつけてもらわないと…」
40過ぎても未婚の園田女史が口を挟んだ。
「そうですね…園田先生の仰るのももっともですが、ほら、あの超問題児の坂本も停学後は
真面目に授業出ているようじゃありませんか…
これも小谷先生の指導の賜物なのでは…」
沢井先生が奈緒を庇うように言った。
「でへへ…あの問題児も小谷先生のお色気にノックアウトですかな?」
武山先生が奈緒の太ももを一瞥して笑った。
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