物語2:
彼との関係は、半年ほどで終わってしまった。
所詮、彼にとって佳奈は、ただただ「ヤリたいだけの女」であり、飽きてくれば次のターゲトを犯したくなる。そして、次のターゲットを見つけた為、あっさりと捨てたのだ。
佳奈にしても、「彼に裏切られた・・・」と言う気持ちはあったのだが、悪な男を好きになった以上、こうなることは分かっていた。
しかし・・・新たな恋人を作ろうとは思わなかった。
彼と別れてから、オナニーをするしかなかった佳奈は、ネットで様々な官能小説を読んでみたのだが、ノーマルなセックス、恋人同士のセックスには、興奮できなかった。
痴漢をされながらも、抵抗できず、されるがままに堪え続ける女性の物語や、誰に見つかるか分らない野外セックス、その現場を見られ、強姦、輪姦される哀れな女性の物語など・・・恐怖と隣り合わせのシチュエーションでなければ、興奮できなかったからだ。
例えノーマル志向の恋人が出来たとしても、優しく愛されながらのセックスなんて、佳奈にとっては退屈なママゴトのようにしか思えなかった。ならば、恋人って、何の意味があるのか・・・?!
痴漢、強姦、輪姦、そしてSM・・・・。佳奈の妄想は次第に過激になっていく。小説を読むだけではなく、SMビデオのサンプル動画を見たり、調教物の美少女ゲームの画像を収集したり、自分でも歯止めが効かなくなっていく。
そして、佳奈が高校を卒業した時、隣町の工場で働くようになると、自室でのオナニーでは満たされなくなっていた。
安いアパートを借りて一人暮らしを始め、親に頼んで車の免許だけは取らせてもらう。まだ車は買えないが、我慢が出来なくなるとレンタカーを借り、人気のない場所へ・・・・・。
秘密のバッグに入っている物は・・・ホームセンターで購入した縄。樹脂粘土で作った男性器と、同じく粘土で作った、直径二センチほどの細めのディルド。コンドーム。首輪。イチジク浣腸の徳用箱。そしてセーラー服とデジカメ。
向かったのは、佳奈が勤める工場の裏手。ここは従業員用の駐車場があり、その隅にトイレもある。またその奥は森になっていて、従業員が弁当を食べられるよう、ある程度、開けているばかりか、小道もあればベンチもいくつか置かれている。但し、夜になると、駐車場を照らす小さな電灯があるだけで、ほぼ真っ暗・・・・。
佳奈は、駐車場の端に車を停めると、バッグを持ってトイレへと向かう。明かりは無いので、百円ショップで手に入れたLEDのランタンで着替えをする。
一度、全裸になり、まずは縄を首からぶら下げ、それを胸の下あたりで結び目を作る。これを起点にして縄を身体に巻き付ける。SMサイトで見た胸の上下を縛るやり方である。さらに、いわゆる股縄をする。SM小説では瘤が作られるが、初めてなので二重にして捩り合わせた縄で股間を締め上げる。こうして下準備が出来ると、その上からセーラー服を着る。最後に着ていたワンピースと下着をバッグに入れ、ランタンの光を消す。
(森へ・・・行かなければ・・・・!!)
締め付けられた佳奈の胸が高鳴り、呼吸が荒くなる。すると、胸の上下に掛けた縄が、佳奈の華奢な身体に食い込み、自分が縛られていることを嫌でも実感させられる。
(あの男が待っている・・・!!行かなければ・・・・)
佳奈の中で作り出した男は、三十代の男で、過去に二度、婦女暴行で捕まっている。そんな男に脅迫され、辱めを受けながらも逆らえず、服従させられ、犯される・・・そんな設定である。
駐車場を抜け、森に入る。そして、ある程度奥まで進んでから、ランタンの光を灯す。こうしてさらに奥へ・・・。小道の先端まで行くと、そこには小さなテーブルと椅子がある。
佳奈はそこにバッグを置き、カメラの位置を決め、リモコン装置を手にし、いよいよ調教が始まる。
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「言う通りにしてきただろうな。佳奈。」
『はい・・・。』
「じゃあ、スカートを捲ってみろ。」
小さなランタンの光の中、スカートを持ち上げる。そして、シャッターを切る。ストロボが焚かれ、佳奈の恥ずかしい姿が切り取られる。特に最初の一枚を撮る時、佳奈の心臓は破裂しそうになる。
(男に写真を撮られ、私は・・・男の奴隷にされてしまう!!)
「命令通りと言えば、命令通りだが・・・。てっきり、おまんこの毛は剃ってくると思っていたが・・・」
佳奈も、最初はそのつもりだった。だが、今、彼女には好きな人がいた。恋人になれるかどうかも分からないし、例え恋人になれても、ノーマルなセックスで満たされないことは分かっている。でも・・・・
「まあ、いいんだろう。次は、上だ。」
佳奈は、一度スカートを下ろすと、セーラー服のリボンを外し、次に中央のファスナーを下ろしていく。
季節は九月・・・。服の前を広げると、縄で絞り上げられた胸に生暖かい風が撫でるように吹く。
佳奈は、遂に、野外でこんなことをしてしまった!そんな思いを抱きながら、再びシャッターを切る。
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