トンネルを出れば、直ぐにテンチャンに会える。
いや、今は『会える』と言うより『会わなくてはならない』のだ。
新幹線の入り口にへばりついて、もう一度、発信ボタンを押す。
トゥルルル…ガチャ!! タダイマ、デンワニ デルコトガデキマ…
内心、嫌な予感がして焦り始めた。
『死ぬなよっ!!』そう思うと気持ちばかり、焦ったが、どうしようもない。
しきりに嫌な汗が体を伝う。
気が付けばシャツは、汗でびっしょり。
通り掛かった車内販売員を呼び止めて、砂糖の入ったcoffeeをかう。
こうした時は、砂糖とカフェインはきく。
すぅーっと汗がひき、少しずつ落ち着きを取り戻しはじめた。
よく考えてみる。
手首をきったとはいっていたが…どれ程の傷か?
しかし、この数十分、電話口でシクシク泣いてエネルギーを消耗し、貧血で倒れていては大変である。
最悪、警察か救急に連絡すべきか悩んだ。
そんな心配を他所にテンチャンは、不安定な状態を脱してシャワーを浴びて、駅に向かう心積もりだった。
何とか駅まで到着し、再び、テンチャンに電話をする。
トゥルルル…ガチャ…もしもし?
テンチャンが出た!!
気ばかりが焦って
「よかった!テンチャン!!無事だね!!今、駅なんだ!!じゅ、住所をっ!!」
予想外な返答を返された。「はやい!!今すぐいくから!!きてくれて…ありがとう」
要らぬ心配だった。
待つこと20分
タクシーから、一人の若い女性が降り、こちらを目指して真っ直ぐあるいてくる。
ストレートのサラサラした髪はバストあたりまであって肩から、ウエスト、ヒップ、足へと細くてスラッとしていてモデルのような美人。
上が白のダボッとしたサマーニットに超スリムのサムシングのデニム。
私の前で、その美人は足をとめて私に軽く会釈して右手をだして手首に巻いた、包帯をみせた。
テンチャン…だ。
「テ、テンチャン?」
「…ハ、ハイ。はじめまして…」
その声、しゃべり方。
まごうことなき、テンチャンだ。
傷は深くないと話してくれた。
手首に包丁を当て、刃を手前に引こうとした瞬間、例のSNSの私のアバターに引き留められた。と。
私に…。
テンチャンは「気のせいかも知れないけど…。たまに『手首きってないよな?切るなよ!』って、アバターがいうんだぁ」
「えっ?俺のアバターが?」
「うん。…ねぇ?」
「なに?テンチャン?」
「今日…一緒にいて?」
「あぁ。その積もりできたんだ。勿論。」
安い牛丼屋に入って二人並んで、がっついて食べた。
新幹線の中の、アノ、緊張と焦りのピリッとした一時が、嘘のようだった。
ホテルに入り、テンチャンの美しい顔立ちに見とれ、膝のうえに抱いていながら、ジッと見つめていた。
おそらく、近頃テレビなんかで持て囃されているアイドルのように整った目鼻立ちは、品の良さすら伺え、皮膚はマシュマロでできているのかとさえ思えるキメの細かさ。
まだ年端もいかない、この美少女は、イジメによって何度も命を自ら絶とうとしたのだ。
なんとも儚く、切ない目をして、私を見つめて返している。
瞼がジンと熱くなり目頭を抑えると、何かのきっかけを待っていたかのようにテンチャンが白くて柔らかく長いうでを私に巻き付けて
「おねがい…シテ? ほしい…」
目頭からこぼれた情愛の雫は、重ねた唇を伝い、テンチャンの頬を濡らすと私に巻き付けた腕にぎゅっと力がこもった。
手をそっとテンチャンの腰の辺りに添えて、ゆっくり背中を擦る。
ビクビクッとテンチャンの身体が痙攣し、重ねた唇からも痙攣が伝わり、テンチャンのアゴがガタガタとなる。
あまりの感度に私がおののく。
何度か繰返し、もう片方の手をニットの首元からすべり込ませ、マシュマロで包んだムースのようなテンチャンの乳房をゆっくり揉む。
「あっ…ぐっ!!…はっ…あ…」
か細い喘ぎが、端正な美少女の濡れた唇から、もれ始める。
背中を這い回った手は、ゆっくり美少女の小さな臀部へと滑り落ちていく。
臀部にたどり着くとゆっくり、柔らかく揉むと、美少女の顔が眉間にシワを集め苦悶にたえる切なさを浮かべ
か細い喘ぎは、いつの間にか、女の艶をのせ、私の野生に直接絡みついてきて、血潮を沸かした。
苦悶を浮かべながら、切れ長の瞳をうっすら開き、テンチャンは
「はぁ…おねがい…た、たたいて…顔も…お尻も…叩いて…お願い…」
そう懇願する美少女の口からは、だらしなく、一筋となって透明なよだれがベットのシーツにツゥーと垂れた。
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