朝の始業前のひととき、恵理子は一人昨日のことを思い返していた。
アポロで感極まってバイブを使ってしまった。
何人もの助平な男性客の前で自慰行為をした挙句、絶頂に達してしまった。
恥ずかしい…私、一体どうしてしまったのだろう。
谷井に調教され、来る日も来る日も淫具に囲まれ、見世物にされて、
すっかり変態になってしまったのだと思う。
この先、どうなってしまうのだろう。
前に谷井が言ったように、お客とも性交しかねない。
オチンポがなければ生きて行けない女になってしまうのではないか。
そう思うと恵理子は暗澹たる思いがするのだった。
そんな恵理子の不安をよそに、教室はある話題で持ちきりだった。
停学中だったクラスの問題児・坂本勝彦が今日から戻って来るのだ。
坂本に乱暴された生徒もいて、数人の取り巻きを除いて坂本の復帰に
不安と恐れを抱く者も多かった。
噂では今回の停学も他校の生徒を恐喝し、警察沙汰にもなったようだ。
本来なら退学処分もあったところを担任の小谷奈緒先生が必死に
庇ったお陰で停学で済んだらしい。
恵理子にはどうでも良いことだった。
乱暴で狡猾そうな坂本に嫌悪感はあったが、ただそれだけのことである。
今、自分が抱える問題に比べれば、クラスメイトの悩みが子供じみている。
「坂本君なんて退学になっちゃえばいいのに…」
恵理子にも同意を得ようと話しかけて来る女生徒がむしろ煩わしい。
だから、坂本がふてぶてしく教室に入って来た時、恵理子は彼を見向きも
しなかった。
一時間目が終わり、今の授業の要点をノートに書き留めている恵理子の
前に坂本が立っていた。
「深沢ぁ~相変わらず美形だねぇ~」
恵理子は坂本の態度に違和感を覚えた。
以前のように気押されるところもなく、からかうような物言いは
初めてのことである。
恵理子はそんな坂本を無視するようにノートに目を戻す。
「相変わらずつれないねぇ…そのツンツンした態度がたまんねぇや。」
坂本は舌なめずりをし、自分の携帯の画面を恵理子の前に突き出し、
ムービーを再生させた。
(あぁっ…!!)
そこには痴呆のような顔でバイブを使う女の姿が映し出されていた。
大きく股を開いてノーパンの局部は丸出しである。
そこに深く挿入した太いバイブを出し入れするとネットリした液が
糸を引いている。
消音されているが、女が嬌声を上げているのが分かる。
坂本が耳元に顔を寄せ、
「お客様~、恵理子のオマンコこんなに感じてますぅ~…てか?」
と小声で恵理子の口真似をする。
「ど、どうして…?」
それは確かに昨日の恵理子だった。
恵理子の記憶にサングラスを掛け、初めてのわりに物怖じせず、
彼女の間近に陣取った客がいた。
(あれが坂本君だったんだ…盗み撮りしてたのね…)
画像は丁寧に彼女を捉えており、直近からズームアップした画像は
鮮明で高画質だった。
「このムービー、クラスの奴ら全員に送ってやろうか。
学校一の美人優等生の深沢恵理子のエロエロムービーに大喜びだろうよ。」
「だ、だめ…」
恵理子の瞳から力強さが消えた。
初めて坂本に対して怯えた表情を見せる。
「フフフ…その顔…いいじゃん。
今までずいぶん小生意気な態度だったが、これからは何度もこういう顔を
させてやるぜ。」
坂本は目を細めて恵理子を睨みつけた。
「とりあえず、昼休みに体育倉庫に来てもらおうか。」
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