唇を吸われた。
煙草と寝起きの言いも知れない口臭が恵理子の味覚に恵理子は思わず咳き込んだ。
谷井の軟体動物のような舌はお構いなしに恵理子の口腔に侵入すると、外界を避けるように
ひっそりと息づく恵理子の舌を探り当て、めくり上げるように引っ張り出した。
谷井の肉厚な舌が恵理子の薄い舌に絡みつき、その表面も裏側も舐め尽くすと、
まるで軟体動物の求愛に応えるかのように恵理子の舌も絡み合っていく。
谷井と恵理子の唾液を交換するような熱烈なディープキスである。
恵理子は一週間前まで、男女の交際に漠然としたイメージを抱いていた。
出会い、心を通わせ、信じ合う。
ファーストキスはそれからだと。
しかし谷井とはそのほとんどのプロセスを飛び越え、会ったその日にキスどころか
純潔まで奪われた。
今、恵理子が進んで舌を絡ながら、恵理子は自分がものすごく助平な女だと感じた。
「うひひ…恵理子の舌はいやらしいのぉ…
その調子で下の方にもご奉仕してもらおうかの。」
もう何度目になるだろう。
恵理子は召使のように谷井のステテコのような下着を脱がせた。
すでに大きく膨らんだモノが恵理子の目を射る。
(あん…)
一週間前に生まれて初めて実物を目にした男性器である。
それに触れるのはまだまだずっと先だと思っていたのに、この一週間数え切れないくらい
恵理子の体内に侵入した。
それまで「おちんちん」と思っていた名前も「オチンポ」と呼ぶように命令された。
どちらも人前で発したことは無かったが、谷井はそういう助平な言い方を喜ぶ。
そのオチンポの奴隷になることを誓わされたのもこの一週間の出来事である。
「お、オチンポ様をしゃぶらせていただきます…」
恵理子は恥じらいながら、万年床にどっしりと胡坐をかいた谷井の前に跪き、
顔を股間に埋めた。
凶悪なほどいきり立った肉の棒を恵理子の唇が包み込む。
大き過ぎて小さな恵理子の口腔には収まり切らず、恵理子は唇をすぼめながら
先端から半分程を擦り上げる。
同時に舌で亀の頭のような先端部を突き、舐め回す。
谷井は初めて恵理子にフェラチオをさせた時、恵理子の穢れを知らない清清しい唇が
自分の一物に触れただけで逝ってしまいそうだった。
あの時はまだ汚らわしいと泣いて抵抗したものだったが、今の恵理子にはこの一週間
の調教の成果が如実に表れているとほくそ笑んだ。
「お前、一向に上達しねぇな…もっと舌を有効活用しろよ。
そんなことじゃいつまで経っても逝けないぜ。」
稚拙な舌使いは仕方が無いところである。
懸命におしゃぶりを続け、男を満足させようとする姿勢も見て取れる。
しかしあえて厳しい言葉を浴びせて、本人の上達を促すとはわしも教え上手じゃの。
と谷井は一人悦に入る。
「むぅ…うぐぐ…」
口を離してはならないと教育されている恵理子は谷井の男性器を深く咥えたまま、
頬をすぼめ、目だけで谷井の顔を見上げた。
怯えの色が浮かび、すがるような目に谷井の嗜虐心はいっそう強まる。
谷井は一旦恵理子の髪を引っ張り、フェラチオを中断させた。
顔を目の前まで引き寄せ、じっと見据える。
「どんな舌使いしてるんだ? やってみろ…」
恵理子は不安げな表情で谷井を見る。
「舌を出して、チンポがあると思って動かしな。」
恵理子は恐る恐る口を開け、舌を伸ばした。
細く桃色の舌である。
「ホレ…」と谷井に促されると恵理子はつい今までむさぼっていた男性器の触覚を
思い浮かべた。
唇を開き、舌を上下に動かし、思い出したように左右にもひねりを加える。
薄く上品で鋭敏な流体形を思わせる可憐な舌がピチャピチャと音を発し、
谷井の目の前で淫靡に蠢く。
もっと早く、もっと繊細に…谷井の叱責が飛んだ。
「ひひひ…こりゃエアーフェラだな。見てるだけで楽しいわ。」
谷井は愉快そうに声を上げて笑った。
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