~第54話~
「あ、もしもし、斉藤です。例の紹介の件ですが、ようやく準備が整いまして・・
明日の11時半でよろしいですか?」
「あぁ、構わんよ。で、君の事務所でいいのかな?」
「えぇ。では、明日。お待ちしてます」
美香が上機嫌で料理を作っている頃、斉藤は別の男とも約束の電話をしていた。
「ふふっ。明日が楽しみだな。これでおまえはまたひとつ・・くくくっ・・・」
2件の電話を終えた斉藤もまた、上機嫌でビールを飲みながら夜を過ごしていた。
いつもの時間に帰宅した浩二といつものように夕食を共にする。
浩二の前ではその「いつも」の美香でいようと、斉藤の事も、明日の事も考えないようにと努めた。
いつの頃からか二日連続はなくなった夜の営み。予想通り、ベッドで身体を求めては来ず、少し話をした後、静かな寝息と穏やかな寝顔が隣にあった。
どこにでもある幸せな夫婦生活。だが、今の美香にとっては浩二との安定した平和ではなく、斉藤の強い刺激を必要としていた。
「ごめんね・・浩二・・身体が・・この身体が・・雅彦さまの事を思うと熱くなるの・・」
そう心の中で何度も謝り、自分に言いわけをしながら・・浩二の寝息に誘われ眠りについた。
アラームの音で眠りから覚めた美香は浩二を起こさぬよう静かにベッドから降り、
朝食の準備を始めた。
数時間後には斉藤に会える。そう考えただけで不謹慎にも朝から秘部が熱くなるのがわかる程だった。
浩二に悟られぬよう、細心の注意を払い玄関で見送ったあと、早速着替えを始めた。
「可愛い下着・・かぁ・・」
下着がずらりと並んだ引き出しから何着か候補を取り出しベッドに並べた。
「んん・・これにしようかな・・」
斉藤の前ではあまり着けた事がなかった、ミントにピンクの花柄が散らばりブラとパンティの中心にはそれぞれピンクのリボンがデザインされている可愛らしい下着に決めた。
さらに花柄のミニワンピを身にまとった。
「ちょっとやりすぎ・・かな?」
鏡に映る、可愛らしさを演出しすぎた自分の姿を見て思わず笑ってしまった。
「たまには・・いいよね。でも・・どんな顔するかな・・」
斉藤の反応をあれこれ想像しながら、ようやく出発する時間を迎え車で斉藤の部屋に向かった。
ピンポーン・・
インターフォンを鳴らしたのは約束の時間の20分も前だった。
「開いてるぜ・・」
ぶっきらぼうな斉藤の声が届くと、勝手にドアを開けて中に入っていった。
「なんだ・・ずいぶん早いじゃないか。くくっ・・そんなに俺に会いたかったのか?」
パソコンの画面を閉じ、入ってきた美香に近寄りいつもの口調で出迎えた。
「は、はい・・」
斉藤の言葉を否定せず、素直に答える。
これから起こる事を早くも想像してか、高まる期待に声は少し上ずっていた。
「それにしても・・そんな恰好もするんだな。なかなか似合ってるじゃないか」
舐めるような斉藤の視線に恥ずかしくなると同時に身体は熱くなり始める。
もうすでにパンティを濡らしているかもしれない。
「下着も確認してやるからよ。ほら、捲れよ・・」
それを察した斉藤はすかさず命令をしてくる。
「はぁ・・はい・・」
さっきより甘みがかった声で返事をし、両手でミニの裾を掴み、ゆっくりと
持ち上げていった。
徐々にミントのパンティが露になっていくにつれ、顔は紅く染まり俯く。
(まだ、何もされてないのに・・きっと濡れてるわ・・)
いっそのこと一気に服を脱がされ襲われたい。
そう思いながら斉藤の食い入る視線を受けていた。
「ほう・・下もなかなか・・可愛いやつ持ってるんだな・・これなら・・ふふっ」
斉藤は嬉しそうにニヤニヤしながら、パンティの中心部分を指でなぞった。
「んっあぁ・・」
指ですぅっとなぞられただけで感じてしまい、思わず声が漏れてしまう。
「おい・・もう濡れてるじゃないか・・中もぐしょぐしょなんだろ・・くくっ・・
まるでお漏らししたみたいだな・・家でもこんなに濡らしてるのか?」
斉藤の指と責めたてる言葉だけでも軽く絶頂してしまいそうだった。
「あぁっ・・あぁ・・ち、違います・・雅彦さま・・っぁだから・・です・・」
「俺が・・?俺が、どうしたんだ・・?」
今度は指先で秘豆を掻くように刺激される。
「あぁぁん・・だから・・雅彦さま・・に触って欲しくて・・・身体が・・」
早く激しく指で掻きまわされたい。太い肉棒で貫かれたい。
そんな欲望がどんどん膨らんでくる。
だが、無情にも斉藤の指は離れていった。
「まぁ、そう慌てるなよ。もうすぐ・・」
ピンポーン。
斉藤が何か言いかけた時、インターフォンが鳴り響いた。
つづく。
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