~第49話~
「ふぅ・・ふぅ・・ふぅ・・ふぅ・・」
胸の上に美香の温もりを感じながら斉藤も息を整え考えていた。
付き合っていた1年間でほんの少ししか思い通りにならなかった美香が、人妻として再会したこの僅かな期間で斉藤の予想を上回る速さでめざましい変貌を遂げたのは何故か。
愛する男との度重なる不満の夜。そこに現れた積り積もった不満を解消した昔の男。
愛するが故に裏切ってはいけないとういう強い気持ちと、ずっと飢えていた身体を満たしたい気持ち。
二つの相反する強い思い、そして両極端な二人の男の存在が美香を変える大きな要因になっているのは間違いなかった。
「雅彦さまぁ・・美香・・凄く・・気持ちよかった・・です・・」
考え事をしている間に体力が戻った美香が耳元で囁き、身体を自由に動かせるように腰を浮かせて繋がっていた肉棒を引き抜くと、抱きついたまま首筋から乳首へ。
さらには最高の絶頂をもたらした肉棒へと向かって順番にキスをしていった。
チュッ・・チュッ・・
斉藤も思わずゾクッとしてしまう美香の甘い声、上目遣いの表情。
浩二との寝室である事はもう頭にはないのか、まだ勃起したままの肉棒に到着すると、
先端にキスをした後、自分の愛液と精液がたっぷり付いた肉棒を口に咥えた。
「んっ・・ぐっ・・ジュップッ・・ジュップッ・・んはぁっ・・」
時折、斉藤の様子を伺うように見つめ、また肉棒に集中する。
美香の秘部からは白く濁った液体が逆流し内ももを伝ってシーツへと垂れていた。
何も言わずとも自分の意志で奉仕をし始めた美香の口の中で秘部とは違う気持ち良さを感じながら、ただ黙ってその様子を見ていた。
「んっん・・んっ・・ん・・チュッポ・・ジュップッ・・」
肉棒に纏わりついていた精液や愛液はすっかり美香の唾液で洗い流され、今度は美香の唾液が肉棒を覆っていた。
浩二ならとっくに根を上げているであろう激しい口の動きにも顔色ひとつ変えない斉藤を何とか口の中で発射させようと必死になっていた。
これ以上あの激しい快感を味わうと、腰に力が入らなくなりしばらく動けなくなるような気がしていた。
「口に出して・・欲しいんだ・・な・・?」
ようやく口を開いた斉藤はなかなか止めない奉仕に美香の意志を確認した。
それに答えるように首を縦に振りさらに激しく頭を上下に動かし始める。
浩二との寝室でこれ以上感じる訳にはいかないという思いからか、本当に自分の身を案じてか。
だが、この逞しい肉棒を咥え続けていると、自然と身体が求めるように新たな愛液が美香の中から溢れ出していた。
「はぁ・・はぁ・・っ・・いいぞ・・もうすぐ・・だ・・」
吐息交じりの斉藤の声に、色気すら感じてしまう美香。
「はぁ・・はぁ・・美香の・・口の中に・・雅彦さまの・・濃い精液が・・飲みたい・・」
もうどれが自分の本心なのかさえわからなくなっていた。
ただ、必死に自分の為ではなく、斉藤の為に舌と頭を動かした。
「ううっ・・はぁっ・・いい・・美香・・出す・・ぞ・・」
喉奥を突かれたと思った瞬間、熱くてドロッとした液体が口の中いっぱいに広がった。
それを一滴も溢さぬよう口で受け止め、ゆっくりと独特の臭いを感じながら飲み込んでいった。
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・はぁ・・」
射精した時の快感と脱力感で漏れた息を整える斉藤。
美香は最後の一滴まで絞り出そうと先端をストローを吸うように吸い上げ、残った精液も全て飲み込んでいった。
やがて口の中が空になると肉棒を離し、斉藤に抱きついた。
「雅彦さま・・とっても美味しかった・・です・・」
寝室での行為にまた少し理想に近づいた美香の姿に斉藤は満足していた。
つづく。
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