どのくらい眠っていたのだろうか…
上半身を起こし、ベットの上から自分の部屋を見渡すと、部屋の隅にころがる携帯電話が目に入る。
仕事の事を思い出し携帯を取ろうとベットから降りる。
ズキンッ…
うぅっ…
体の痛みが、
また昨日の事を思い出させる。
携帯を手に取り受信を確認する。
四件の受信メールは全て会社関係だった。
休みを心配する同僚のメール
仕事の指示を仰ぐ後輩からのメール
問題が解決した旨を伝えるメール
再び同僚から心配のメールが届いていた。
同僚と後輩へと、それぞれに明日は出勤する旨のメールを送り、現在の時刻を確認すると17:16だった。
そろそろ皆、帰社しだす頃だ…
仕事の事をあれこれ思いながらキッチンへと向かう。
ズキンッ…ズキンッ…
動く度に感じる痛みが忌々しい出来事を思い出させる。
痛みを振り切るように、無視しながら冷蔵庫の中からペットボトルのミネラルウォーターを取り出し、一気に喉へと流し込む。
何か食べなきゃ…
空腹を感じるものの、外出する気分にもなれず、在り合わせの物で軽く食事を終わらせる。
汚した食器を片付けながら何度も深い溜め息をついてしまう。
あの男は誰なのか…
明日からの自分…
思い出したくはないけれど、漠然とした不安につい考えてしまう。
※元投稿はこちら >>