大切な息子の司が下着一枚でイスに縛られる姿を目の前に、覆面を被った見知らぬ何人もの男たちに取り囲まれた私は、
何がどうなっているのか、全くわかりませんでしたが、私たち母子に大きな身の危険にさらされていることだけは、はっきりとわかりました。
「この状況でまだシラを切るん?アンタ本人じゃなきゃ、誰がこんな書き込みするん?」
男の一人が携帯を取り出し、私が書き込んだとされる掲示板を開いた画面を見たとき、私は一気に血の気が引き、凍りつきそうな思いに襲われました。
「○○県の●●市内に住む、50になる独り身です。早くに夫に先立たれてからは、もう十数年、淋しい思いをしています。最近では、飢えた身体が暴走し、写真のように、下着を汚してしまいます。年頃の娘とのすれ違いに疲れ、子供たちも大きくなったので、これからは、もう一度、女の歓びを取り戻す、新たな自分探しをしたいと思っています。おばさんでよければ、こちらの番号までご連絡ください。もう少し詳しくお話ししたいです。090-▲▲▲▲-××××」
書き込みを見たあまりのショックに言葉を失っていると、
「これでもまだシラを切ります?でなきゃ、誰がこんな書き込みします?誰かに恨まれて、偽名で書き込まれたとか?」
男の言葉に、全てのことがつながりました。写っている汚れた下着、連絡先とされる電話番号…身に覚えのない私以外に
、こんな書き込みができる人間…
香…
男の言葉と書き込みで、私は確信しました。長くすれ違う私に対する、積もり積もった復讐…それだけならまだしも、何の罪もない実の弟まで巻き込む、家族として血も涙もない、この冷酷な仕打ちをした香に対する言いようのない憤りがこみ上げ、さっきまでの恐怖心や絶望感は
薄れていました。
「これは娘の仕業よ!あの子はどこにいるの!あなたたち知ってるんでしょ!あの子を今すぐここへ連れて来て!」
私は怒りにまかせて、大きな声で男たちに言いました。
「…アンタの家族にも色々あるんだろうけど、俺たち、アンタらの内輪揉めに付き合うために、ここに来たわけじゃないんだよね。俺たちは淋しい太ったオバサンの望みを叶えてやるために、ボランティアとして来てやったんだよ?もし仮に、アンタを恨む娘がしでかしたこととは言え、その出来の悪い娘がしでかしたコトなんだから、アンタが母親として責任取るのが筋ってもんでしょ?俺たちだって、リスクがないのを承知して、こんなコトしてるんだから。…日頃アンタも、出来の悪い娘に、世間の常識を偉そうに説教してるんでしょ?それなら、母親としての責任を、俺たちに示すのが筋でしょ?母親なら、まずは俺たちに誠意を示してみなよ?なぁ?」
男たちがざわめきたちました。男たちが言うことは屁理屈で、絶対におかしいことは間違いありません。ただ、香とのすれ違いが、私にも原因があることを、私自身、気づかないふりをして、全ての責任を娘だけに押しつけて、今まで過ごしてきました。そのことに対する罪悪感のような感情から、男たちに言い返すことができず、言葉をつまらせました。
「どうした?さっきまでの威勢はどこに行ったん?言い返しす言葉もないか?
…じゃあ、そろそろ、お楽みと行きましょうか?」
ゆっくりと落ち着いた口調で話す男が、
私のシャツの襟首を掴み、一気に左右へ引っ張ると、ボタンが飛び散り、ブラが露わにならました。
「いやぁぁぁぁぁ!」
大きな声で私が叫んだ瞬間、男が私の頬を思いきり平手打ちし、
「うるせえよババァ!大人しくしな!」
と言い、口元に湿った布を当てがわれると、急に意識が朦朧として、意識が遠のき始めました。ここから、地獄の始まりです。
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