~第10話~
「んっはぁ・・はぁ・・っんはぁ・・はぁ・・」
一瞬何もかも忘れて昇りつめてしまいそうだった。
ほんの一瞬。浩二の事も忘れて、そうなってもいいとさえ思った。
しかし斉藤はそれを許さなかった。
再生時間を終えたビデオは止まり、いつの間にか静かになっていた。
今聞こえるのは美香の荒い吐息と甘い声、そして斉藤の楽しそうな声。
「どうした?美香・・・もう少しでイキそうだったのにって顔してるぜ。
俺の指でイカせて欲しいか?んっ?」
斉藤は美香の正面に移動し絶頂しない程度にクリや乳首を指で弄んでいる。
パンティの上から指の爪で掻くように刺激したり・・
乳首を口に含んで吸いながら舌で転がしたり・・
浩二と知り合ってからすっかりなくなったネットリとした愛撫に美香の目は蕩け、
ボーッと斉藤を見つめていた。
「はぁっ・・あぁっん・・はぁっ・・」
腰をくねらせ時折身体がピクッと反応する。
さっきから何度もイキそうになっては止められ・・・止まってはイキそうにされ・・・を
繰り返されていた。
「わ、私。どうなっちゃうの?感じちゃダメなのに・・イキたくてたまらない・・
あいつの顔なんか見たくもないのに・・激しくされたい・・」
美香は心の中でずっと葛藤していた。
快感に負けそうな自分と抗おうとする自分。
斉藤の執拗な焦らし責めにどんどん抗おうとする自分が弱くなってきていた。
「ほぅら・・どうだ?気持ちいいんだろう?やらしい汁がどんどん溢れてパンティが
ぐしょ濡れになってるぜ」
既にパンティでは抑えきれなくなった愛液が内ももを伝って垂れてきている。
斉藤の言葉に抵抗する力もなく、膝を震わせ、ただただこの責めに耐えるしかなかった。
「イキたいんなら、素直に言えよ。昔みたいに・・ちゃんと言えるだろう?それとも・・
中を掻きまわして欲しいのか?んっ?」
美香の目の前に指を2本突き立て、中を掻きまわす仕草を見せつけ舌で自分の指を舐め、たっぷりと唾液を含ませると、パンティの隙間から忍ばせていく。
クチュッ・・クチュ・・
愛液ですっかり受け入れ態勢の整っていた割れ目はすんなりと2本の指を飲み込んだ。
「んんんっ・・・あんっ・・・っ・・くぅ・・や・・め・・て・・っ」
ヌチュッ・・ネチャッ・・と指が押し進む度に卑猥な音が響き、愛液は押し出されるようにパンティを濡らし、さらに内ももまで垂れていく。
美香は必死に快感に耐えようとするが、斉藤の指は容赦なく奥へとやってくる。
「ほぅら・・入った。もうこんなに熱くなって・・ここだったか・・な?」
人差し指と中指がどんどん奥まで入り、やがて何かを探るように指先を折り曲げ、
美香の一番感じるところを刺激した。
「あぁぁぁんっ・・・そこっ・・・ダメッ・・イクッ・・イッちゃうっ」
キュッっと美香が斉藤の指を締め付け絶頂を迎えようとしていた。
「ダメダメ・・・誰がイッていいって言ったんだよ。ちゃんと言わなきゃいつまでたってもイカせてやらないぜ」
今度ばかりは果てそうだった。もういいとさえ思った。
しかし斉藤はそんなに甘くなかった。絶望の言葉を吐かなければ、この地獄は終わらない。
ならば・・・「はぁ・・っはぁ・・はぁ・・も、もうこれだけ・・いたぶれば・・満足でしょう?お願い・・もう楽に・・させて・・はぁ・・はぁ・・」
今の美香にとっては最大の屈辱的な一言だった。
「満足だって?楽をさせろ?ふふっ・・なに気取ってんだよ。どうやら・・まだまだ足りないみたいだな。いい加減素直になった方が楽になれるぜ」
既に役に立たなくなったパンティを脱がし、ソファーの背もたれに美香の左足を乗せ片足立ちの状態にすると、再び指を入れ。
クチュ・・クチュ・・クチュ・・クチュッ・・
斉藤の指が美香の一番感じるところを的確に攻め立てる。が、絶頂を迎えることはできない。何度も何度も焦らされ続け美香の思考回路はどんどん失われていく。
浩二では味わえなかった、この蕩けるような快感に・・・斉藤の強気な言葉責めに・・・
「はぁ・・はぁ・・お、お願い・・・もう・・ダメ・・」
もうこれ以上は限界だった。
かつては愛した男の愛撫を受け、この先どうなるかなど考える力も失い。
今はただ、この快感が欲しかった。中途半端に止められた快感の波を思う存分に味わいたかった。
「どうした?やっと言う気になったのか?」
美香は小さく頷いた。
「はぁ・・はぁ・・お願いします・・美香を・・イカせて・・下さい・・」
「くくっ・・まぁ、まだ完ぺきじゃないがな・・取りあえずは合格にしといてやるよ。
我慢した分、思いっきりイキな」
待ちに待った美香の言葉を聞き、斉藤は嬉しそうに言うと中を激しく掻きまわし、
もう片方の指でクリを刺激した。
溜まり溜まっていた愛液はさらに溢れ、床に飛び散る。
「ほらほら・・イっちまえよ」
「アンアンッ・・ダメっ・・イクぅ・・本気でイックぅ・・イクイクッ・・あぁぁぁんっ」
一瞬身体を弓のようにピンッと仰け反らせたかと思うと、魚のようにピクッピクッと跳ねる身体。
飛沫を上げて大量に飛び散る愛液。
「ぜぇ・・ぜぇ・・はぁ・・はぁ・・はぁ・・」
忘れていたはずの激しい快感が全身に駆け巡った。
「どうだ?まだイキ足りないだろう?」
快感の余韻に浸る間すら与えられず、斉藤は指を3本に増やし、美香の中を掻きまわした。
「イヤァァァ・・・ダメェ・・・そこっ・・いいぃ・・またイッちゃうぅぅぅ・・」
ピクッ・・ピクッ・・とまた身体を何度か仰け反らせたあと、遂に自分の力では立っていられなくなった美香は斉藤に身体を預けるように倒れた。
「おっと・・まだ終わりじゃないぜ。これからが本当の始まりだからよ」
つづく
※元投稿はこちら >>