4: 迫りくる時
麻里は、結婚式で実行した羞恥プレイで、心の中に大きな変化が起きたことを感じていた。
それまでは、浣腸を始めとする排泄系羞恥、メス犬調教のような屈辱的な責めを想像しながら、自虐的なオナニーをしてきた。
だが、あくまでもどこの誰とも分からない女性が、何者かによって辱められる「小説」や「体験談」がベースであって、どこか自分とは無縁の世界だと思っていた。
しかし、実際に自分の身体を知り合いに見られ、そこで感じた羞恥は、それまでの想像、妄想の世界では味わえない、あまりにも生々しいものだった。
それ以来、麻里は激しい自虐的な責めをすることはなくなってしまう。
なぜなら・・・、もしも、夫や夫の同僚である男性たちの前で、浅ましい変態オナニーをする姿を見られたら?!・・・と想像するだけで、寒気がするほどの恐怖を感じたからだ。
そして、夫は飲めないはずなのに、同僚たちに勧められ、飲まされ、麻里の恥ずかしい写真まで彼らに見られてしまった!
酔った夫を送ると言う名目の元、麻里の酌で酒を飲む男たちの、何ともいやらしい視線、そして時折、囁かれる恥ずかしい言葉や卑猥な言葉は、麻里をくらくらとするような淫靡な羞恥地獄へと誘った。
こうして、彼らの餌食になってしまう自分を想像すると、現実にあり得るからこそ、過激な妄想は怖くて出来なくなってしまう。
麻里が、彼らが帰宅した後、ソファーに座っている前のテーブルに上がり、四つん這いで尻を晒す。あるいは、一人用のソファーでM字開脚になるなど、彼らに見られていることを意識しながらじっとしているだけでも、彼らのニヤニヤとした表情や、卑猥な言葉、酒臭い息を股間に吹き掛けられたり、指で恥ずかしい部分を広げられる、などなどを想像するだけで、十分に興奮することが出来た。
そして、遂に「目撃者」なる男からメールが届くようになる!!
麻里が最初に心に浮かんだのは・・・・「遂に、その時が来た!!」と言う、諦めにも似た感情だった。
もう、六年、七年と言う長い期間、自分ではオナニーではないと言い訳をしているけれど、それは身体を触らないと言う条件を付けているだけで、実際にはMとしての淫らでアブノーマルな性癖を満たそうと、被虐の世界に身を投じて興奮を貪り食らっているのだから・・・・。
いつか、罰が下る!!
何者かによって弱みを握られて、穴と言う穴を凌辱されて・・・・
その恐ろしい想像が、いよいよ現実となろうとしている!!
もちろん、警察に届けることも出来なければ、夫や友人たちにも相談できない。自分の性癖を知られてしまうことが恐ろしいから・・・。
それに、この時を、麻里は待っていたのかもしれない。
罪悪感と孤独の中で苦しみ続けることに、堪えられなくなっていたのも事実だからだ。
結婚と言う儀式を経て、もはや夫以外の者との淫らな行為は禁じられ、生涯、誰にも自分の性癖を知られないまま、自虐的な妄想の中で、逝くことさえ知らないまま、延々と苦しむことになる。そう思っていた。
そんなところへ、あの男からのメール!
そして、麻里は、男に襲われる日が来るまで、ただただ待つことにした。
その間、男が何者なのか?
なぜ、男はアナルに執着するのか?
麻里がアナル責めに興奮することを、どうして嗅ぎつけたのか?
疑問はたくさんあったが、考えたくは無かった。なるようにしかならない・・・そう諦めていた方が、心穏やかに『処刑』の日を待つことが出来るから・・・・。
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そして、ある時から「目撃者」からあった立て続けのメールが、ぷっつりと切れる。その三日後の夕方、夫からメールが届く。
「今夜も、同僚と飲むことになってしまった。でも、なるべく今夜は早く帰るから・・・・」
そのメールの着信の数分後、「目撃者」からメールが届く。
「旦那を送って行った後、奥さんの願望を叶えてやる!」
最初から、結婚式の参加者の誰かに違いないと思っていたし、最も可能性のあるのは、夫を自宅に送ってくれる三人の男の内の誰かだとは、見当がついていた。
ただ、それ以上の詮索をすることはしなった。
しかし・・・
この男がアナルに執着しているのであれば、必ず浣腸をされてしまう!!
そう思った時、麻里は恐ろしくなってしまう。
もしも自由を奪われ、肛門を丸出しにされた状態で浣腸責めをされてしまえば、確実に麻里のおまんこからは大量の愛液が溢れてしまうに違いない!その上、長時間、我慢できることを知られてしまえば、浣腸慣れしていることまで知られてしまう。そうして、排泄の瞬間を見られてしまえば、きっと理性など吹っ飛び、気が狂ってしまう!!
麻里は、最近は使っていなかった浣腸器具を取り出し、最悪の事態を避ける為、自ら浣腸、洗腸を行うことにした。
一方・・・・・・男は、着々と準備をしていた。
男の名前は佐藤。眼鏡を掛け、細身ながら大きく反り返ったチンポを持つドS男。過去、数多くの女を調教してきたが、狙うのは、処女の女のアナルや、アラサー世代で、アナル未経験の真面目そうな女や気の強い女・・・。
つまり、アナル責めに対して、極端に嫌悪感を持っているような女を、徹底的に甚振りたい!!そんな悪質な性癖の持ち主。
そして、麻里がクリスチャンだと知ってからは、いつか麻里のアナルを・・・と、狙っていた。
佐藤は、同僚の前田と共に麻里の夫を誘い、いつものようにのろけ話を聞きながら酔わせていく。そして、二時間程度、飲んでから睡眠薬入りの酒を飲ませ、自宅へと送り届けることに・・・・
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ピンポ~~ン!ピンポ~~ン!
「奥さん。ご主人をお連れしたんで、玄関をお願いします。」
麻里の夫は完全に眠っているのか、前田と言う体格の良い男に背負われていた。
そして佐藤は、夫の鞄とは別に、大きな紙袋を携えていた。
「寝室は、そこを曲がって奥の部屋だから、ベッドに寝かせてやってくれ。」
佐藤はそう言って前田を送り出し、麻里に話し掛ける。
「これは、今夜の記念に買って来た奥さんへのプレゼントです。受け取ってください。」
「な・・・・何の・・記念なんですか?」
「知らないはずはない。まあ・・・その話は後で・・・・」
こうして、いつものように麻里は彼らにお酒を振る舞う。しかし、この日だけは、前田は翌日の予定があるのか、早々と帰宅してしまう。
こうして、二人っきりになった時、佐藤は言う。
「さあ、遠慮なく出してみて下さい。せっかくの贈り物なんですから・・・。」
「あなたが・・・・目撃者・・なんですね。」
「だったら、どうします?」
「それなら・・・・見る必要はありません。どうか、そのまま・・お持ち帰り下さい。」
一瞬、静まり返ったが、その空気を破るように、いつものような口調で佐藤は話しを続ける。
「どうしたんです? 今日の部屋着は・・・? いつもは、緩いワンピースを着ていたり、タイトな感じのスカートで、俺たちに身体を見せつけていたけれど、今日は、白の半袖ブラウスに、ミモレ丈の茶色いスカート。その気はないようですね。」
「見せつけるだなんて・・・・何を、勘違いされているんですか?それに・・・何を目撃したって言うんですか?」
麻里は、結局は言い包められ、命令に服従させられるだろうとは思っていたが、その時を少しでも先延ばしにしたいと、必死に抵抗する。
佐藤は、ビールを飲み干してから、テーブルの上に置かれている物を隅の方へ片付け始める。
「奥さん、ショーツを脱いでここに四つん這いになってもらおうか?!それとも、そこの一人用のソファーで、下半身、裸になってM字開脚になってもらってもいいんだよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
長い沈黙の後、麻里が口を開く。
「夫には・・・・・そのことを・・・?」
「夫婦の間に揉め事を起こそうと言う気はない。欲求不満の奥さんを、旦那に代わって満たして上げましょう・・・と、提案をしているに過ぎない。後は、奥さん次第ですよ。」
再び口を噤み、思案に暮れる麻里。
「では・・・誰にも、このことは教えるつもりはないんですね。でも、私を脅して・・・・性・・性奴隷に・・・。」
「奥さん。一つだけ安心してもらいたいことがある。」
男は大きく一つ息をしてから、一気に話をする。
「俺がこれまで調教してきた女は、十数人。しかし、飽きればすぐに関係は終わるし、後腐れが無いように別れている。大抵の場合、二、三か月。長くても半年もすれば縁は切れる。
確かに、その間、ビデオを撮ったり写真も撮ることがあるけれど、それを誰にも見せたことは無い。その相手以外には・・・・。
それは、自分にとっての『戦利品』として保存をするだけで、自分でも滅多に見返すことさえない。
それに・・・旦那に知られて、別れるようなことになっても、俺は奥さんを奴隷妻として引き取る気はない。どうせすぐに、別の女を狙うことになるだろうから・・・邪魔なだけだ。」
麻里は、その言葉で安心はしたものの、夫を送って来てくれた男は他にもいる。彼らも、麻里のことを狙っているのか? そこから噂が広がってしまわないか心配でならなかった。
「あいつらのことは心配ない。奥さんに興味はあっても、ごく普通の女だと思っているからな。
それとも・・・あいつらを集めて、何人もの男たちに恥ずかしい姿を見られ、輪姦されたい、とでも言うなら、それはそれで考えてやってもいい。」
「そんなつもりでは・・・・。」
「そう、興奮しなくてもいい。大勢の男たちに見られたければ、ハプニングバーにでも連れ行って、顔を隠した状態で大勢の前に晒してやるから・・・・」
こうして話が区切りつくと、麻里は覚悟を決めたように、まだ残っていたビールを一気に飲み干す。
「もう・・・逃げられないんですね。」
「ふふふふ・・・・それでいい。さあ、立って・・・服を脱げっ!!まずは、奥さんの自慢のおっぱいを見せてもらおう。」
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