第9話
「こんなに濡らしてたんだ…」
シャワーから出た美智子は未だ乾いていないショーツをマジマジと見つめていた。
そのまま穿く気にはならずドライヤーで乾かすのも止めた。
それなら泊まっていこうかとも思ったが、結局ショーツはカバンにしまいノーパンのままタクシーを呼び帰宅した。
原田にマゾの素質がある。と言われたのが引き金になったかはわからないが、初めてノーパンは美智子をドキドキさせていた。
一方、予想以上の成果を得た原田は祐一に報告の電話をしていた。
「無事に終わったよ。君の見立て以上に素質があるよ。本当に私の好きにしていいんだね?」
祐一は嬉しそうに「社長にお任せします。美智子の変わった姿が見れる日を楽しみにしてます」
「また、彼女から連絡があったら報告するよ。近いうちに…ね」
原田も嬉しそうにそう言うと電話を切った。
翌日、美智子は朝からいつものホールに居た。
それはパチンコを楽しみたいのか、早く所持金を減らし原田と会い今度こそ未知なる快感を味わいたいのか、美智子本人にもわからなかった。
打ち始めて30分程で大当たりを引き、連チャンが始まった。
「また来た」
次々と積み上がっていくドル箱にセックスでは得られない快感に酔いしれていた。
「ほぅ、今日は好調だね…」
隣に座っていた常連客が声を掛けてくる。
「これが堪らないのよ…最高」
嬉しそうに返事をするがやがて連チャンが終わるとあっさり呼び出しボタンを押した。
「おや?もう終わりかい?」
いつも積んでいたドル箱が無くなるまで打っていた美智子を知るその男がまた声を掛けた。
「えぇ。今日はもう終わり。おじさん、またね」
そう言ってあっさりと切り上げた。
それは勝負師の引き際ではなどではなく、ある異変を感じていたからだった。
連チャンの快感に身体が反応した気がしたのだ。
換金を済ませると慌てて帰宅した美智子はTシャツとブラをずらし乳首を見た。
そこは誰にも触れられてもいないのにツンッと立っていたのだ。
「やっぱり…もしかして…」
さらにジーパンを脱ぎショーツに触れるとクチュ…とした音と共に湿った感触が指から伝わってきた。
「濡れてる…なんで?今までこんなことなかったのに…」
大当たりへの快感がそのまま性への快感に繋がり身体が反応している事に愕然とした。
昨日のお預けが効いてるのか、濡れたショーツに1度触れた指を離すことが出来ずクリを撫でた。
「アンッ…気持ちいい…でも…」
どうせなら他人の指で気持ちよくなりたい。
そう…頭に浮かんだのはあんなに嫌がっていた原田だった。
乳首だけでイカせる事が出来る男に触られてみたかった。
美智子は思い出したように謝礼と一緒に渡された名刺をカバンから取り出した。
つづく。
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