第3話
神田暖洋一(44)、4年前美智子との結婚を期に父親である前社長より譲り受け社長に就任。
前社長に劣らない経営手腕で業績は右肩上がりを続けている。
新婚当初は幸せな生活を送っていた二人だったが、とにかく仕事が忙しくストレスを溜めて帰ってきては何かにつけて美智子を怒鳴っていた。
夜の方も愛撫等ろくにせず、ほとんど濡れてもいないオマンコに無駄に大きいチンポを入れられ快感を得た事はなかった。
結婚までに付き合った男性もいたが皆揃ってチンポは小さく発射も早かった為、絶頂の経験はなかった。
それだけに初めて洋一のを見たとき憧れにも似たようなチンポに歓喜したが、結局快感は得られず、それっきりセックスに全く興味を示さなくなった。
そんな時、偶然見たパチンコ情報番組に心奪われ、何の知識もなく近くのパチンコへ行ったのだった。
ビギナーズラックとはよくいったものだ。
美智子は初めてのパチンコで故障でもしたのかと疑うほど大当たりが連発したのだ。
その日以来取りつかれたように毎日通った。
家事は疎かになり、さらに怒鳴られ気持ちよくもないセックスにうんざりした美智子は離婚を決意した。
ただの離婚では経済力のない美智子には不利だ。そこで友人の涼子を紹介し報酬の見返りに浮気現場を作り、慰謝料を請求しようと画策したのだ。
まんまと作戦に引っ掛かった祐一は立場上、裁判は困るからと慰謝料代わりに毎月20万円払うことを美智子に約束した。
晴れて自由の生活を得た美智子はパチンコ三昧の日々を送っていたが、それでも足りなくると祐一にお金を貰いに行っていた。
「今月もピンチなの…お願いします…」
さっきまでとは声色を変えた美智子はさらに困った顔を見せた。
「まったく…こうしょっちゅう来られると困るんだよ。金が必要なら、君も稼げばいいじゃないか」
いつまでも元夫に頼るわけにはいかない。美智子自身もわかってはいるが仕事などする気にはなれなかった。
「それはそうなんだけど…」
いつものこんなやり取りの後、お金を渡す祐一だったが、なかなか出そうとしない祐一。
「なぁ…原田社長、覚えてるだろう?前から君の事を気に入っていてね。別れたんなら紹介してくれって言われてるんだよ」
美智子は原田という男の記憶を辿っていく。
60過ぎの自分をいつもやらしい目で見てた男。
「お、覚えてるけど…」
あからさまに嫌悪感を露にする。
「1度抱かしてくれたら10万出すって言ってたよ。君はセックスに興味ないだろうしただ寝てるだけでいいんじゃないか?」
誰のせいでセックスに興味がなくなったのよ。と、心の中で叫んだがそれよりも祐一の発言に腹を立てた。
「バカにしないでよ。私の身体は商品じゃないの。売り物じゃないのよ。もういいわ。二度と来ないから」
そう怒鳴り付けると出て行こうと歩いて行った。
「まぁ気が変わったら連絡くれよ。それからちゃんと来月も振り込んでおくから」
バタン。と、音を立てて社長室を後にした。
つづく。
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