主任の運転で、アパートを出た。助手席にはロアンが掛け、後部座席では中東男と東南アジア男が両脇から俺を押さえている。
「だいたい、何で俺なんですか? 他にも、居るでしょ? 日本人の男で、韓国人粛清連合に登録しているヤツが」
愚痴をこぼした俺に、主任が説明してくる。
「もちろん、居るわよ。でも……。ひとりあたりのノルマ……っていうのが、決まっていてね。ひとつずつ確実に消化していかないと、あとで苦労するわよ。夏休みの絵日記みたいに……」
「そんな面倒臭いことしなくても、さっさとガス室にでも放り込めばいいじゃないですか」
食い下がる俺に、主任は言い聞かせるように話す。
「被害者と同じ苦しみを、奴らにも味わわせる。あなたは、そういう大事なお仕事をしているのよ。いいわね? ロアンたちも、今のは聞かなかったことにしてくれるから。ちゃんと、仕事を遂行しなさい」
車は、とある高校の敷地に入った。主任が車を停めたのは、その体育館の前。抗うことも許されず、車の後部座席から引き摺り出された俺。中東男と東南アジア男に両脇から押さえられ、主任とロアンのあとに続いて体育館に引っ張り込まれた。そんな俺の目に映ったのは、俺を拍手で出迎える十人の女子高校生だ。
「お待たせ。韓国人粛清連合のおにいさんが、みんなのために来てくれたわよ」
「宜しく、お願いしまぁす!」
主任の言葉に、爽やかな笑顔で挨拶をしてきた十人の女子高校生。みんな違う学校なのか、着ている制服はバラバラだ。
「この子たちは? まさか……」
俺の問いに、主任はコクッと頷く。
「ええ。そうよ。下品な韓国女に騙されて、下衆な韓国男たちに犯された女の子たち……つまり、被害者よ」
女子高校生に、何て酷いことを! 絶対に……、許せねえ!
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