競技が開始される。最初の競技は、チマチョゴリを着ている韓国産牝ブタを裸にする競技だ。制限時間は五分で、全裸は五ポイント、半裸は三ポイント、着衣のままはゼロポイントだ。
「どうされます?」
「こういうのは……」
彩子さんの問いに、そう返した俺だが……。そのあとの、レディーファーストで……が言えなかった。ヤスとマサが、姐さんの手を煩わせるのか……という表情で、俺を睨んでいる。うしろの席にいる主任も、パンプスの爪先で俺の背中を小突く。
分かりました! 行きますよ! 行けば、いいんでしょ! そう喚きたいのをグッと堪えた俺は……。
「ここは、俺が……」
そう言って、席を立った。分かっているじゃないか。そう言いたそうに、ヤスとマサが満足げな表情で何度も頷く。
階段を下りて、競技場に出た俺。日の丸が掲げられている台車へと移動する。その台車に、韓国産の牝ブタが載せてある。チマチョゴリを着せて、両手首をうしろ手に拘束し、猿轡をした状態で横座りさせてある。
ん? 隣を見ると、ベトナムの国旗が。まさか……。案の定……。遅れてそこに立ったのは、アオザイ姿のロアンだった。
「あらぁ。お久し振り。元気にしていた? お互い、頑張りましょうね」
笑顔で声を掛けてきたロアンだが、俺は無視を決め込む。この女に係わると、ロクなことにならないからな。見てみると、あの中東男や東南アジア男も居る。あいつらの国も、本選に上がってきた……ということか。
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