変わらないで構わない。と上から目線で書いたが、本当は変わらないで欲しいと思っていた。彼の今までの冷たい態度の理由を知ってしまったのだ。心がウキウキしてしまう。 彼がまた来てあれ以上を望んだらどうしよう。アソコがジンジンする一方で、理性が止める声がする。 主人を裏切ったことも裏切りたいと思ったことも一度もない。夜の営みは無くなったが、家族に愛情を注ぐよき夫である。
彼だって、夫を裏切れないはずだ。だから今日だってキスしただけなんだ。自分にそう言い訳をしている。
彼からのメールの返事は、やはり無理です。お互いのために担当変えさせてください。との内容だった。 私は逆に、ここまで頑ななら、最後の一線は越えないはず、と解釈することにした。
すっかり、気分が良くなった私は、娘と仲直りした。私の態度が良くなった。と謝り、今度野田さんが来たら優しくすると約束した。娘も機嫌がすっかり直っていて、お互いに謝って仲直りできた。 内心で、健司君が好きなのは私だけどね。そういうふうに野田君を下の名前で呼ぶようにし、女としての優越感を味わった。
次の日、娘を学校に送った時に、娘が通学もミニスカートにしているのに気づいた。健司君のおかげで娘も色気づいたみたいだと微笑ましく思った。娘には悪いが、今後は健司君には平日にだけ来てもらおうと思っていた。
娘を送った後に、私は健司君の働く店に向かった。店に行くのではなく、向かいのパチンコ屋の立体駐車場に入った。 ここから、健司君の店の様子がよくわかる。
彼にメールや電話を直接しても断られる可能性がある。そこである計画を思いつき、Googleのストリートビューで彼の店の周りを調べて立体駐車場を見つけた。 こんなストーカーみたいなことしてしまう自分が信じられない。ただ、もう一度ちゃんとあって、関係を修復したいだけ。私のことをお姉さんと思って構わないと伝えたいだけ。自分にそう言い聞かせている。
健司君の店の正面に車を止めて、様子をうかがう。双眼鏡も持参したが、さすがに怪しいので使えない。一目を気にしながら、待つこと30分、健司君の営業車が出ていった。
さっそく、店に電話する。名前を告げて野田さんをお願いする。もちろん不在なのはわかっていた。 彼の上司という女性が電話に出た。女性の営業というのは珍しいらしいが、優秀で店のNo.2らしい。
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