久しぶりに感じる優越感に酔いながらいつ同窓会が終わったのかも知れなかった。
「目,覚めた?」
えっ!?
誰コイツ‥
もしかして‥
久しぶりにヤッちゃったのかな‥私‥
お決まりのパターン‥
酔いつぶれて知らないうちに‥
2度目の旦那の時もこのパターンだった‥
「令子‥」
え~!
なんで選りに選ってこんなのと‥
ナニ,馴れ馴れしく呼び捨てにしてんのよ。
え~‥
もう一回スルの?
カマキリ似のダサ男に求められるままに受け入れてしまった私‥
「令子‥ごめん‥俺,結婚して子供もいるんだ‥」
「え~っ!アソビだったの?酷いよ‥なんて。気にしないで。さ帰ろうよ。」
「たまにこうして会えない?」
そっちの方が驚いちゃったりして。
有り得ないでしょ。
「結婚して奥さんもいるんでしょ。さ,帰ろうよ。」
飲みすぎちゃったからか起き上がろうとすると頭が痛くて身体が重い‥
「嫌だ。せっかく令子とこうして‥」
うわぁ~怖~
カマキリ顔で泣きそうになってるなんて‥
「いい加減にしてよ!私帰るから!」
カマキリ男を残して着の身着のままホテルから一人で出てきたのでした。
自分が‥なんでお酒が入ると私ってこうなっちゃうのかしら‥
選りに選ってカマキリ男なんて‥
嫌な事は即消去できるのも長所なのかな‥
アパートに戻ってシャワーを浴びて一眠りしたらカマキリ男の事もすっかり忘れられたのでした。
「令子,ミヤタ君って人から連絡あったわよ。あんた昨日の同窓会でカバン忘れたって。」
「カバン?忘れてないよ。」
母親からあった夜の電話が始まりでした。
ビンポ~ン
あまりアパートに他人を呼ぶのが好きではない私なのでピンポンの音も久しぶりに聞いた気がして何の気無しにドアを開けてしまったのでした。
そこに立っていたのは‥カマキリ顔の男‥
「え‥どうして‥」
その時になってコイツがミヤタと言う名前だと気付いた。
「令子の事‥」
その時,頭の中で何かがぷつりと切れる音が響いた。
「何なのよ!そんな事されると余計嫌われるのわからないの!キモウザ!二度と来ないで!」
また泣きそうになるかと思い,面倒だからドアを閉めようとすると身体を割り込ませて入ってきた。
「大声出すわよ!あんたなんか‥」
「令子‥もっと言ってみて。令子の怒った顔‥」
コイツ‥
ヤバ過ぎる‥
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