に咥えている家畜の姿がそこにあった。
ふいにエレナの足が引き抜かれる。続けて強烈な足ビンタが浩介を襲った。
「さっきから歯が当たってるのよ。最初に言ったでしょう。」足元に無様に転がる
浩介に向かって、エレナが叱責する。
「ごめんなさい。気を付けます。許して下さい。」起き上がり頭を擦り付けて浩介
が詫びる。
その頭を当然の様にエレナが踏み付ける。
「お前が望むからさせてあげてるのに、どうして言う事が聞けないのかしら。」
エレナはからかい半分で言ったのだが、浩介にはエレナの顔色が見えない。必死に
なって詫びる。
「ごめんなさい。本当に気を付けますから許して下さい。」
頭を床に押し付けられながら、家畜は飼い主の怒りが収まるのを待つしかなかっ
た。
「ほら、続けなさいな。」エレナが浩介の頭を蹴って命じる。
完全に許された訳では無い。浩介には、どうしてもこの奉仕を達成させなければな
らないプレッシャーが残った。
歯が当たらない様にして慎重に咥える。でもどうしても全部の足指を口中に入れら
れない。
浩介は焦った。できなかったらどんな罰を受けさせられるのか、想像するだけで冷
や汗が背中を伝う。
エレナの足指は長い。指全部は咥えられないが、それでも指先が喉チンコに触れそ
うだった。
浩介はえずきながらも、懸命に喉の奥までエレナの足指を入れようとしている。
エレナは苦しみながらも頑張る家畜の様子を見て、そろそろ許そうと考えていた。
「フフフ、苦しいのかしら。でもお前がやると言ったのよねぇ。」
エレナはそう言いながら浩介の口の中にある足指を反らす。
「グェー、グェー、オエー、ふぁい。」浩介がえずきながらも返事を返す。
浩介は涙目になっている。できない自分が歯痒いのか、それともえずくのが辛いの
か、自分でも解らずにいた。
少し邪険にエレナの足が引かれた。そして浩介の顔を覆う様にエレナの足裏が当て
られ、そのまま後ろに強く蹴り倒された。
「時間の無駄だわ。やっぱりできないじゃない。」エレナが冷たく言い放つ。
無様に倒れた浩介は、すぐに起き上がり土下座の姿勢に戻る。
エレナの気分を害したと思っている浩介は、必死になって詫びるしか思い付かなか
った。
「ごめんなさい、ごめんなさい、エレナ様ぁ。どんな罰でも受けますから許してく
ださいぃ。お願いします。」
震えながら額だけでなく、顔全体を床に擦り付けて謝る。
その後頭部にエレナの足が載る。徐々に力が加えられていく。
浩介は固いフローリングに顔を押し付けられて、自分の頭蓋骨からギシギシと音が
しているのが聞こえていた。
構わずにエレナは踏み付ける力を強める。
浩介の鼻骨がピキっと鳴り、前歯がフローリングに食い込む。
浩介は恐怖のあまり、声も出せない。されるがままでエレナの足の下で震えてい
る。
このまま踏み潰されるという恐怖と戦っていたのだった。
頭が割れそうに痛む。閉じた瞼の奥で、星が飛んでいた。気が遠くなる程の痛み
だ。
やっと後頭部の荷重が弱まり、やがて無くなった。
「顔をお上げ。」短いエレナの声が聞こえた。
「はい。」すぐに返事をして浩介は顔を上げる。エレナを見るが焦点を合わせられ
ない。
それどころか顔も頭もズキズキを痛み、目に映る風景が回っている。とても顔を上
げていられる状態では無かった。
浩介は我慢していたが、無意識の内に倒れそうになる。いや倒れてしまっていた筈
だった。
倒れてしまう浩介を、エレナの足が救った。横に倒れそうになる浩介を、エレナが
足で支えてくれていたのだ。
「どうしたの、フフフ。ちゃんとなさいな。」足で支えながらエレナが言う。
浩介の感覚が戻ってくる。しかしエレナの足が無ければ、また倒れてしまいそうに
なる。
再びエレナの足に、助けられた格好になっていると、浩介は強く感じていた。
「エレナ様、有難うございます。」懸命に顔を上げて浩介が言った。
しかしまだ目が虚ろで、起こした上半身がフラフラしている。
「少し強く踏んであげたけど、嬉しかったのかしら。ウフフ、どうなの浩介。」
エレナが笑いながら浩介に聞いた。
「はい、嬉しく思っています。有難うございました。」やっと感覚が戻ってきた浩
介が返事をする。
エレナは支えていた足を外して、浩介の顔の前に足裏を翳した。
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