これにエレナが大笑いした。
「あははは、可笑しいわね、お前は。あははは、いいわ、足裏様に免じて逝かせて
あげるわ。足裏様に感謝するのね、はははは。」
「はい、有難うございます。エレナ様、服従のキスをさせて下さい。」浩介がお願
いした。
「なーんだ、足裏様じゃないのね、フフフ。いいわ、許してあげる。」エレナから
の許可が出た。
浩介は厳かに遂行した。最後のキスで足裏に顔を埋めて、感謝の言葉を口にしなが
ら射精したのだった。
「エレナ様ぁ、服従のキスとお慈悲を有難うございました。」今度は床に頭を付け
て礼を言った。
「床これで拭いて、お前は顔洗ってきなさい。あと目も洗ってくるのよ、薬用意し
ておくから。」ティッシュを渡して、エレナが言った。
浩介は返事をし、急いで床を始末して洗面所で顔と目を洗った。鏡を見ると目は真
っ赤だったが、不思議と顔の腫れは引いていた。
たぶん薬が効いたのだろう。
リビングに戻るとエレナから目薬を渡された。すごく沁みたが我慢した。効き目が
すごいのだろうと予測した。
「おいで、浩介。」エレナがソファーで手を広げていた。
浩介は意味が解らずに、ただエレナの方に近付く。ギリギリまで近寄り、跪こうと
した。
「もっと近くにいらっしゃいな。」浩介を制し、エレナが言った。
浩介は膝立ちのままでエレナに近寄る。エレナは近寄った浩介を胸に抱いた。手で
頭を撫でている。
「今日は良く頑張ったわね。偉かったわよ。あたしも少し厳しいかなって思うとこ
ろがあったけど、よく付いて来れてたわ。調教としては
あたしは物足りなかったけど、こんな生活が続くのよ。これで最後の確認にするけ
ど、本当にいいのね。もう人間扱いしないわよ。」
浩介はこんな感じでエレナに褒めて貰えるとは予想もしていなかった。体中が嬉し
さで震えた。
「何度聞かれても答えは替わりません。エレナ様の奴隷になりたくて、そして奴隷
にしてもらえた事で十分なんです。」
浩介はエレナの甘い体臭に酔いながら答えた。
「意思は固いのね。だったらあたしの上半身に触れる機会は無くなるから、忘れな
い様になさいな。もう人間のお前とはお別れだから。」
言いながらエレナは、浩介を強く胸に抱いてあげる。
まるでこれから体験させる苦行への、罪滅ぼしに見えた。
浩介は幸せだった。抱きしめてくれた事よりも、褒められた事の方が嬉しかった。
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