「イギィー、グゥー、カィー。」眼球に触れている方の足裏で、浩介の鼻と口は覆
われていて、声も出せないでいる。
エレナはこの従順な奴隷が、失明の恐怖、及び目と下腹部の痛み、さまざまな障害
と戦っているのを足裏にかかる吐息で感じていた。
それは許して欲しいという嘆願とは違い、耐えますから好きに扱ってほしいという
メッセージだと感じてならなかった。
やっと片目から指が離れた。浩介の目はウサギのそれよりも赤くなっている。
「フフフ、なかなか潰れないわねぇ。休憩してもう片方をやってみようかしら、あ
ははは。」エレナは常に残酷だった。
休憩なんかじゃ無いし、いきなり反対の目を責めるというのだ。同じ手順で責めら
れる。
しかし、どんな状況にあっても、エレナに奉仕できる事は、この上無く浩介には嬉
しく感じ、かつ興奮した。
そして両目とも終わった。エレナは両足をまだ浩介の顔に置いたままである。
「浩介、まだ見えるのかしら。」エレナが覗き込む様にして問いかけた。
浩介は嘘を付く訳にはいかない。「視力はまだあります。」それだけ答えた。
「あははは、そうなの、だったらまだやるわよ。ほら、指を咥えるのよ、ふはは
は。」エレナがまた親指を突っ込んだ。
浩介はつらいのを我慢して、素直に指を啜った。
「反省したのかしら。浩介、どうなの。」はるか上からエレナの声が聞こえた。
「ごめんなふぁい、ほんろうにごめんなふぁい。」足指を噛まない様に注意して浩
介が答えた。
「跪きなさい。」口から足指を抜いて、エレナが短く命じた。
浩介は飛び起きて跪く。頭を下げると装着具が痛んだが、かまわずに擦り付ける。
「顔を上げなさい。」また短い命令だった。
「はい。」浩介は返事をしてエレナを見る。
見上げた女神は少し微笑んで見えたが、まだ許しは出ていない。やはり目が霞んで
いるようだった。
「怖かったの、浩介。」エレナが優しく聞いた。
「いいえ、怖くはありませんでした。エレナ様が楽しそうに僕を扱っているのを感
じて、嬉しくてたまりませんでした。」
浩介はキッパリとそう言った。
「目が見えなくなるかもしれなかったのよ。それは怖くなかったの。」エレナが次
の質問をする。
「そうなっても仕方ないと思っていました。あのまま強く踏まれたら潰れたと思い
ます。でもどんなに痛くても我慢しようと思っていました
し、それで元の奴隷に戻れるのなら、どんな事でも耐えられると思いました。エレ
ナ様に棄てられたくない気持ちしかありません。」
浩介の目は潤んでいる。反省と謝罪の言葉を切々と訴えていた。
「解ったわ、チンチンの器具外しなさい。早くするのよ。」エレナが言う。
「はい。」返事をして浩介が外そうとするが、肉に鋲が食い込み、中々外せない。
無理に外すと肉を裂いてしまう。
やっと外せたが、浩介のものは紫色に変色していた。しかし、言葉とは裏腹に脈打
っていたのだった。
「あははは、しょーがないわね、お前は。どんなにしても起っちゃうのね、変態だ
からかしら、ウフフ。」
エレナの言葉に、浩介は赤くなった。自分ではどうしようもできないのだった。
「ごめんなさい。」そう言って謝るのがやっとだった。
「フゥー、いいわ、このくらいで許してあげる。でもいつもこうとは限らないわ
よ。解ってるわね。」厳しい目を向けてエレナが言った。
「はい、解りました。」浩介が答える。顔を上げろと命令されているので、エレナ
を見たまま答えている。
「服従のキスがしたい。ウフフ」浩介の顔の前に足裏を翳し、エレナが笑う。
「したいです。したいですけど逝ってしまいます。エレナ様ぁ、許可を下さい。お
願いします。」浩介が哀願の目を向ける。
「じゃあ命令してさせようかしら、でも逝ったらまた罰だわ。耐えるしか無いわ
ね、クックック。浩介、どうする。」
エレナから嬲られていると感じた浩介は、なおも興奮した。でもつらかった罰は、
勝手に逝った事での罰だったのだ。
「お願いします、お願いします、エレナ様、足裏様ぁ。」思わず浩介は足裏様と言
ってしまった。
※元投稿はこちら >>