精子バンクから葉書が来た。
「このたび、12センチ以下のペニスを持つ方を対象として、特別性欲処理室を開設しました。これは性犯罪未然防止と性的欲求不満解消のための施設です。なお、今回はプレオープンとして精子バンク登録経験の有る12センチ以下のペニスを持つ方を招待しております。」
過去に、精液を捨てられた。あの屈辱を忘れたわけではないが、どうせ子作り教室もない水曜日の昼間だ。散歩がてら冷やかしに行くことにした。
職員に誘導され、長い廊下を歩く。突き当たりを右にいく。左には、「12センチ以上」と書いたドアがあった。なんか、差別的だ。
「なぁ、あっちの部屋も採取が目的なのか?」
「えぇ。先月から自動採取機が導入されまして。お手軽に5分で採取できるようになりました。あなたは、こちら側です。」
職員に促され、分厚いドアが開いた部屋に入る。
そこには、穴が3つ。壁にあいている。
「では、終わりましたら出てきてください」
ドアがしまった。
壁のほうで音がしたと思うと、一番大きな真ん中の穴から女性の顔が出てきた。左右の穴からは、手首からさきだけがでてきた。
「こんにちは。今日は、手がいいですか?口マンコがいいですか?」
あっけにとられていると、にっこり笑って聞いてきた。おでこには、口マンコと書いてある。
「初めてですか?私は、特別職国家公務員の性処理係です。お客さまは12センチ以下なので、精液を保存することはできませんが、こちらで処理はいたします。どうぞ、ご自由にお使いください」
そうか・・・。妻もああいう形で1年間の徴用をされているが、彼女もこんなふうに・・・。
その時だった。
「あうっ!うぐっ!うっ!うっ!」
顔がゆがみ、頭が前後に揺すられる。髪の毛がふりみだされ、口から快楽の声が響きはじめた。
「ど、どうしたの?」
「12、センチ以上のっ、かたが、処理を、はじめたんです!ひぎぃっ!」
そうか!あっちの部屋はマンコに入れられるんだ。それで・・・。
おもむろにズボンを脱ぎ、口の前まで持っていく。勝手にくわえてくれて、舌をからめてくる。あっちの奴が突くたびに、頭がガクガク揺れて前後に揺すられる。髪の毛をつかんで固定してやると、かなり気持ち良くなった。
「むぶぅっ!うぶっ!あぶっ!」
じゅぶ じゅっぶぅ ぐぢゅ
ピタリと動きが止まる。
うっかり口に出してしまった。いいのだろうか。
口から抜くと、職員は下を向いた。
真下にある排水溝に、精液を吐き出した。
「ご利用、ありがとう、ございました・・・。」
ハァハァと息をしながら、ときおりびくついた。
「おい、俺のは保存できないから捨てられるけど、あっちの奴のは?」
「いく寸前にぬかれて、試験管に出されます・・・。」
12センチに足りないだけで、排水溝か試験管か・・・。
納得できない空気を残したまま、部屋を出た。
案内役の職員から、チラシをもらった。
近所の整形外科のチラシだった。5センチのばすのに50万円・・・。
捨ててやる。家に帰ったらな。
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