●ダーリン2‐2
髪から伝う滴もそのままに、私は洩れてくる声を拾い続けていた。
「んんっ……理久ぅぅっ」
艶かしい妹の嬌声。
こんな声を出せるなんて……知らなかった。
一週間前……理久の精液を飲まされたときの私の声も、もしかしたら……。
そんな不安が一瞬過る。
「ぁぁっ……もっとぉくにぃぃ……」
奥に……。
アレが奥に届いたら、変な気分にならざるを得ない。
思い出してしまう。
あれからずっと抉られ続けている、屈辱の中にある快感を。
今ではちゃんと避妊もしてくれてる。
でもナマの感触はやっぱり……。
「んんんっ……ゃ……おっぱい弄っちゃやぁ……ぁぁっ!」
夕月の声が跳ねてる。
おっぱいでイった……?
「ぃゃ、ゃめないで……オマ○コ奥まで……ぁぁん……」
何時までも夕月の声しか聞こえない。
私は夕月がオナニーをしているんだと確信した。
そして安堵してる。
不思議な安心感に満たされてる……。
「理久っ……すきぃぃっ!もっと好きって言ってぇぇ!」
股間に伸びていた手が止まった。
好きって言って……。
裏を返せば、夕月は……理久のこと……。
「………………」
なに? この焦りは……。
知ってはいけないことを知ってしまったような、この何とも言えない罪悪感は……?
夕月の想っている人に抱かれてるから?
「……っ」
私は静かに自室へ戻っていた。
これ以上、夕月の想いを聞きたくない。
だって私たちは従兄弟なのに、あんな簡単に想いを吐き出して……。
「夕月……」
この胸騒ぎは何なの?
私は訳がわからなくって、濡れた髪もそのままにベッドへ身を投げた。
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