●ダーリン1‐6
「あぁぁっ! んっくふぅぅぅっ!」
あれからどのくらい経っただろう。
理久は大学のオリエンテーションに向かい、夕月も登校していった。
この家には今、私しかいない。
後ろ手に縛られたまま、一定のリズムで中を抉ってくるバイブに声を上げていた。
理久の部屋には悶絶する私の嬌声と、何の面白味もない機械音が反響している。
「あっ、またまた、またイクッ! イッ……クゥゥッ!」
なにこれ……。
奥の方がキュウッとなって、体の芯から蕩けてしまいそう。
暫く噛んでいたシーツは涎まみれ。
私は一人しかいないことをいいことに、いつの間にか声を張り上げていた。
「んんっ、止めてぇっ……はっ、ぁんんっ……」
一定のリズムを保ったまま、単調な刺激しか与えてくれないバイブ。
それに、だんだんもどかしさを感じるようになってる……。
「ん……くひぃぃっ!」
もっと激しい刺激を求めてる。
不自由ながら色々と体勢を変え、いつの間にかお尻を突き出していた。
「ひぅぅん! あぁぁっ!」
イイ……気持ちイイよぉ……。
バイブが中に押し込まれて、奥に届きそう……。
「んあっ! はあぁぁぁんっ! いぐっ! イグぅぅぅ!」
体が浮くような感じ。
ふわふわして、ボーとして、堕ちていく感覚。
この感じが病み付きになって止められない。
これがイクってことなんだ。
凄い……イイっ……。
「あぁんっ……はぅんん! んんっ!」
体の力が抜けて、それでも、勝手に動いちゃう。
腰がガクガクして、背筋もゾクゾクしてる。
「あ~ぁ、自分で腰振ってるよ」
理久の声が聞こえる。
オリエンテーションは数時間で終わるから、別段不思議じゃない。
不思議なのは、私の腰が止まらないこと。
「人のベッドで何やってんだよ」
彼はショーツ越しにオモチャを掴み、スイッチを切った。
「ぁっ……ぃゃ…………」
「何がいやなんだ?」
薄ら笑いを含んだ声色。
何故か体が熱くなっていく。
「ィっ……かせて……」
「イかせて?」
「…………ください」
自然とその言葉が出てくる。
「『御主人様』だ」
「ぇ……?」
「『御主人様、イかせてください』だって」
それを言ったら、イける……。
「ご、御主人、様……イかせて、ください……ぃぃい!」
やがて私は高いところへと導かれた。
低い場所へ堕ちていくために……。
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