契約彼女1‐5
「その……そのままでいいです」
ゴムの封を切ろうした俺に信じられない台詞が入ってきた。
「ちゃんと外に出してくださいね……」
そう付け加えたトモは、少し股を開いて俺を誘った。
気がかりに思いながらも、正常位のポジションへ移動する俺。
小さな入り口に亀頭の先を押しあて、少し挿入した。
覆い被さるようにしながらグッと腰を密着させていく。
「ぃ……んんっ!」
金髪のストレートな髪が揺れる。
「あっ! く……んんっ……」
おかしい。
半分くらい入ってからそう思った。
トモの中はとてもきつく、ギチギチと俺を締め付けてくる。
「あぁっ!」
全てが入る頃には、トモの額には汗が滲んでいた。
「お前……」
「う、動いてください……」
複雑な想いが沸き上がってくるも、俺は腰を振り始めた。
「はっ! はぅぅっ!」
俺の背に回されたトモの腕は痛いくらいに俺を締め付け、更なる密着を求めた。
「んふっ……んんぅ!」
唇を重ね、舌が淫らに絡み合う。
ピストンを繰り返す男根は肉壁の熱い抱擁を受け、奥を突く度にキュッと締め付けてきた。
「……イク」
「はっ……ぃあっ!」
急いで引き抜くと、勢いよく飛び出した白濁液が彼女の下腹部に広がった。
そうやって射精をしながら、トモに求められ接吻を交わす。
互いに浅い呼吸を繰り返し、それは暫く治らなかった。
何気なく目を遣った時計は、とっくに日付を跨いでいる。
「お前……さぁ」
「Happy birthday to me……」
俺の呼び掛けに、トモは誕生日の触りだけ口ずさんだ。
「今日、私の誕生日なんです……」
クスっと笑うトモ。
その顔には寂しさが滲んでいる。
「有り難うございました。大人に一歩近付いた気がします」
何言ってんだ?
「私、もっと大人にならないと……」
ならないと、なに?
フラれたことを引きずり続けてしまうってか?
「大人になることって、ヴァージンを失うことじゃないだろ」
「失ってません。もらったんです」
そう切り返すトモは、やっぱり笑顔で
「ロストヴァージンをもらったんです。仁さんに」
と付け加えた。
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