※恥ずかしながら、エピローグではありません。間違えました。
大変申し訳ありません。
m(__)m
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~序章2~
静かなジャズが流れる中、VIPルームのドアが開く。
「おまたせしました。」
マダムと、もう一人の女性がVIPルームに入ってくる。
「はじめまして。」
女性は、白のスーツ姿で艶やかに立っている。
四十代後半から五十代前半位だろうか、小顔で端正な顔立ちから見える妖しい目付きが印象的だ。
(誰だろう…何処かで…)
和子は、マジマジと女性の顔を見つめる。
栗色のショートカットを小指でかき上げると、バックの中から名刺入れを取り出した。しなやかな指で角の丸い小さめの名刺を和子に差し出す。
和子は、慌てて立ち上がり、名刺を受けとる。
和子は名刺に眼を落とすと驚く
「○○大学…教授…白石真澄…」
大学は、一哉の通っている大学だ。
和子は、隣に書いてある肩書きを見て、何かに気づいたようにハッとする。
〈ジェンダーフリー…〉
「和子さん、どぅ?ご存知?」
呆然と立っている和子の隣に座っている遼子が笑いかける。
「えぇ…」
真澄が、朝や昼間のワイドショーや深夜の討論番組にコメンテーターとしてよくテレビに出ているのを和子は、何回か見て知っている。真澄がテレビに出ているときは、女性の権利や自由、子供の保育所設立を訴えるなど、声高に興奮気味に主張する姿が思い出される。
和子が名刺から顔を上げると、真澄を見る。
真澄は、ニコニコ微笑んで和子を見つめる。
「立ち話も…座りましょ!」
マダムが二人に声をかける。
和子は、名刺を両手で持ったままソファーに座る。
「とりあえず、乾杯しましょ!」
遼子が真澄のワインをグラスに注ぐ。和子は、慌ててワイングラスを持つと、四人はグラスを合わせる。
真澄は、一口ワインを飲み、グラスをテーブルに静かに奥と、和子を真っ直ぐ見つめる。
和子は、真澄の眼を見て胸がキュンとなる。
(やだ…何だか恥ずかしい…)
真澄は、ゆっくり話し始める。
「和子さん、マダムから聞いていただいていると思うんですが…」
「はい…」
和子は、ワイングラスを持ったまま真澄の話を聞き入る。
◇◇◇◇◇◇◇
「………………お礼は、十分に致します。和子さん、お願い出来ないかしら?」
真澄の話しは、とても刺激的だった。和子の手は、興奮してワイングラスをブルブル震わせる。
(凄い…こんな有名で世間的に地位もある人がそんな生活してるなんて…)
マダムは、和子の顔を覗き込むように
「和子さん、いかがかしら?」
和子は、俯いて黙る。
(一ヶ月も、バカ犬をほったらかしにするのは…真澄さんに預けても面白そう…だけど…)
和子の脳裏に、いたぶられて、短小包茎のペニスを勃起させながら口からヨダレを垂れ流して悶える一哉が浮かんでくる。
(私の居ない時に…)
和子の頭は、興奮と嫉妬が入り交じって赤黒い渦が蠢く。
遼子は、俯く和子の横顔をジッと見ながら
「和子さん、条件出したら?」
「え?条件?」
不意の提案に和子は、遼子の方を振り向く
遼子は、和子の耳元に近づくと何やら囁く。
先程まで、暗い顔をしていた和子の顔がみるみるうちに明るくなっていく。
「どう?和子さん?」
遼子は、ニヤニヤ笑いながら問いかける。
「それなら…」
和子は、微笑みながら頷く。
「マダム、例の物を出して!」
遼子は、マダムに言う。
マダムは、ピンク色のバックから一枚の用紙とペンを取り出す。
マダムは、微笑みながらペンと用紙を和子に渡す。
用紙には、[奴隷借用書]
と書いてある。
和子は、空欄になっている[使用注意・使用説明書]の所にペンでスラスラと書き入れる。
奴隷犬(一哉)の使用期間は、月日から月日とする。必ず、期日内に使用すること。
奴隷犬(一哉)は、召使い・性欲処理・ストレス解消奴隷として使用する。
奴隷犬(一哉)を、性欲処理する場合、性器の挿入は行わない。
奴隷犬(一哉)は、バカ犬と呼び、常に人として扱わない。
奴隷犬(一哉)の主人は、和子である。その印を家の関係者、住人の前で奴隷犬に付けること。
奴隷犬の報告を、一週間のうち数回、主人の和子に報告すること
和子は、これ以外にも数項目用紙に書き込む。
「書きました(笑)これでいかがかしら?」
和子は、微笑みながら真澄に用紙を渡す。
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
真澄は、満面の笑みで用紙を受けとると、借用書に急いでサインをする。
「あらためて乾杯ね!」
マダムは、真澄が書き終わると、微笑みながらワイングラスを持つ。
「かんぱ~い!」
「カンパイ!」
「乾杯!」
「乾杯!」
四人の顔は、笑顔が溢れて歓声をあげる。
その頃…一哉は、犬小屋にいた。全裸で、和子のショーツを頭から被り、四つん這いのまま和子の帰りを待ちわびている。そんな契約が交わされてるとはつゆとも知らず。
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