よし、じゃあ次は鎖の長い方の手錠を足首につけろ。発泡スチロールは直前まで外すなよ!
この発泡スチロールこそ、S氏とシュミレーションした中で改善したひとつであった。
実際、外すヤマを潰している為少しでも手錠を締めるとロックになってしまう為、逆に持ち運び時や装着の際に不具合(既にロックで鍵が無いと外せない状態)が考えられた為に、間にテレビの空箱に入っていた発泡スチロールを切ってかませたのであった。
ようし、ゆっくりスチロール外してはめろよ
『…』
はめたか?
『あの…鍵は…』
外し方は後で言うからさっさとつけろよ!
『…着けました…』
よし、両足首ともにはめたな!?
『…はい…はめました…』
よし、次はもう1つの手錠を片手だけはめろ
『…はい…ただ先に外し方だけ教えて下さい…』
はぁ?ぐでぐで言ってないでやれよ!片方だけだぞ!
『…はめました』
次は赤いガムテープを切って自分の目にはってから、その上にさらにアイマスクしろ!
『…』
『…そんな無理です…』
何が無理なんだよ!つべこべ言わずにやるんだよ!
ここまできて、ターゲットはかなり渋り、およそ5分前後のやりとりが続く。
アイマスクもしたか?
『…今しました…』
よし、(浩一は自分自身で胸の鼓動を感じてきていた)じゃあ車の窓を開けろ。
『…窓って…そんな…』
いいからやれよ!さっきも言ったけどもう待たねえぞ!いいか、あと10分で全部やんなきゃ通報するからな!!
『すいません…いまエンジンかけますので…』
お前、誰がエンジン止めていいって言ったよ!
『すいません…』
開けたか!?
『…開けました…』
どこの窓だよ、ちゃんと運転席だろうな!中途半端に開けんじゃないぞ!全開だからな!
『…わかってます…』
よし、じゃあそのままエンジン止めろ
『…止めました…』
鍵はさしたままだろ?
『鍵って?』
車のだよ!
『…はい』
よし、そしたら手錠のもう片側手にはめろ!ただし、前じゃなく背中で後ろ手にはめろよ!わかったか!
『そんな…外せなくなっちゃいます…』
いいからやれ、指で外そうと思えば出来るよ、そんなもん!
勿論これは浩一が手錠に手を加える前ならの話であり既に浩一が持つ鍵が無い限り、外れることのない状態であった。
スチロール間違えないようにちゃんとやれよ!
やったか!?
『…しました…』
何をしたんだよ!
きちんと後ろ手にはめれたのかよ!?
『…はい…』
ここで浩一は隣に座っているS氏に親指と人差し指でオッケーの合図を送るのであった。
合図をうけたS氏は浩一の部屋から出ていくのであった。
どんな気持ちだよ
『…怖いです…』
『…もう許して下さい…』
何言ってんだよ、その状態で10分放置で外し方教えてやるよ!
『…』
それから少ししてであろうか…
『なっ…!!!』
声とも悲鳴とも取れない、短い中に驚きとも悲鳴とも取れる声が携帯から伝わってきたのである。
『えっ…えっ!なんですか!えっ!』
ガチャガチャという音の後、『これか?聞こえるピーマンさん?』『捕獲成功だよ』
浩一は胸の高鳴りと同時に靴を履くときは足がガクガク震えていた…思わず用意してあったマスクとニット帽をかぶり忘れ二階まで降りた際に引き帰す程に気が動転していたのであった。
ターゲットが車を停めた場所まで行くとS氏が車の外で待っていた。
『鍵とりあえず持ってるから。それとこれ手間省けたわ。このまま連れてっちゃおう。人気なかった?』
捕獲したら即、ターゲットの部屋鍵を探すように考えていた二人であったが、ジャラジャラとターゲットの車の鍵を顔の前で横にふりながらS氏が言った。
車の鍵と共におそらく自宅の鍵も一緒にしてあるようであった。
『ああ、間違いないですね』浩一は自室と同じ鍵を手にとりS氏に告げた。
『じゃあ連れてくかい』
『大丈夫ですよね?一応念のため辺り、もう一回見てきます?』
『平気だよ、こんな時間だし、何よりあんな格好してたら万が一見つかったって変態プレイで遊んでるとしか思われないよ、どうせすぐ部屋に入ればいいし』
『それもそうですね』
『リードは?』
『きちんと持ってきましたよ』
『よし、じゃあ連れて行こう』
S氏が車のドアを開けると、目隠しをした状態ながらターゲットがこのうえない極限状態で怯えているのが手に取るように伝わってきた…
S氏が浩一から受け取ったリードをターゲットの首輪に繋げると『降りろよ』と告げる…
ターゲットは『本当に勘弁して下さい』を何度も繰り返している…
『服はぎ取ってコンビニ連れてったっていいんだぞ!いいからだまって降りろよ!』S氏は体を車内に乗り出してターゲットを恫喝する…
あらかじめ捕獲後は浩一は念のため声を出さないように努めていたのであった。
リードにひかれ、すごすごと車を降りるターゲットを見て人生でこれほどまでないという程に浩一はカチカチに勃起をしたのであった
車から降りたターゲットをリードで引きながらマンションのロビーへと向かう浩一とS氏。この異様な光景に浩一はハイテンションになり、歩くターゲットのお尻を鷲掴みにする
『やめて下さい!…』
間髪入れずにS氏が『声だしたきゃ出していいけど、お前が変態だって近所にわかるだけだぞ!』の言葉を浴びせる
目隠しで足取りもままならないターゲットを首輪でひきちたてながらマンション内へと導いていく…
どこを歩いているのか察したかのように『マンションの中でこういうのはやめて下さい…』
『やめて下さいも糞もあるか!コラ!』と今までS氏が所有の奴隷に使っている声色とも、ましてや浩一と話す時からは想像つかないドスの聞いた声でターゲットを怒鳴りつけたのである。
両足首を鎖で繋がれた状態の中、一段一段階段を登り三階に…そのままターゲット自室前まで結果、他の住人に遭遇する事無く到着するのであった。
ターゲットの部屋の鍵を開けて室内に…歩きながら分かったのか…『私の部屋ですか?』恐る恐るしきりに尋ねてくる…
部屋に入ると浩一の部屋と同じく右手にキッチン、左手にトイレと浴室そしてドア一枚開くと部屋が…部屋の中は浩一とは全く違う今風?なのかソファーにテレビ、ガラスのテーブル等が置かれていた。首輪のリードを引きながらS氏も浩一もそして住人であるターゲットですら土足のままであった。
部屋に置かれた2人掛け程度のソファーにターゲットを座らせたS氏は一瞬辺りを見回した後、手に持ったリードをカーテンレールに結び付けると『どこだかわかるか?』の問いに、座った足下がまるでコントのようにガクガクさせていたターゲットは『…うち…ですか?…』
誰の部屋だと思うよ?
『…私の…ですか…』
そうだよ、良かったな無事部屋に戻って来られて!
ターゲットはまるで全裸で雪山にでもいるのかという程に、少し離れた浩一が確認出来る程に歯をカチカチ震わせながら
『…ほんとに…ほんとに許して下さい…』
いいか!まず今、お前が置かれた状況はわかるよな?お前にはこれから幾つか質問するから、きちんと答えろ。無言とか反抗的な発言したら、即ニュースになるような事になっても知らないからな。
ここまで言うとS氏は、近所に聞こえるのでなかろうかという程の大声で
『わかったか!!返事しろ!!!』
『はっ…はい』と上ずった声で答えるターゲット
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