「はい、長尾です」
「もしもし???マメ太?」
そろそろ電話がある頃だとは解っていたんだが、
やはり「マメ太」ですか・・・・。
「いいモン拾ったじゃない~。
早々に逝っちゃったから適当に送っといたわ。
後で電話しときなさいね」
「はいはい、ご苦労さまでした」
「はいはいって~~~・・・・もぉ!!」
むくれたような口調が電話口から聞こえる。
頼んでもいないのに、
ちょっと話をしただけで面白がってやったのはアンタだろうに。
しかも電話してきたのは仕事用の電話。
今、会議の真っ最中なんだが、お構い無しだ。
「あら?マメちん無愛想ね」
「後でかけなお・・・」
「1つだけアドバイス」
さっきまでのからかうトーンではない。
「あの子はとても吸収力が高いわ。
砂漠に雨が降る感じでね。
だからあなたを「主人」と思っているだけかも。
ソレが嫌なら徹底的に調教しなさい。
ただ・・・
あの子はあなたに極上の喜びを与えるかもしれないけど・・・
その反対もあるってことよ?」
「ご心配ありがとうございます」
ソレも十分考えた上で沙紀を飼うことにした。
動物に近い嗅覚を持った彼女はそれ以上は何も言わなかった。
「じゃーまたねーマメ!!」
プツン・・・・
と一方的にかかった電話は、一方的に切られた。
いつまで俺の事を「マメ」と呼ぶんだろうなあの女(ヒト)は。
母親でもない、
恋人でもなかった。
憧れはしたが、全く振り向いても貰えなかった。
性行為は試みた。
でも出来なかった。
沙紀とメールで知り合ったばかりの頃に、
何年かぶりに彼女から電話があった。
何かの縁なんだろう。
俺は沙紀を彼女に味見してもらうように頼んだ。
その答えが「極上品」らしい。
しゃっちょこ張って、しかめ面して、
くだらない会議。
暗くした会議室に映し出されるのは何処かの工事現場。
もし、ここに調教した沙紀の姿が映っていたら、
こいつらはどんな顔をするんだろうな。
薄暗い会議室のテーブルの下でペニスが鎌首をあげだした。
※元投稿はこちら >>