その後店内を一通り見て回り、店員に話しかけた。しかし店員は、閉店時間間際の為か不愛想。
この態度の店員に対し、ほんの僅かな怒りを感じた。
が、私は作り笑いしか出来ないので、取り敢えず笑ってその場をやり過ごした。
店を出て、車に戻る為に道路を歩く。恐らく午前様になるほんの少し前。
この時間になると、随分人の通りも少なくなる。暗い事もあり、極度の恥ずかしさからは脱した。
しかしグレッグ氏が何か閃く。
「人通りの多い歩道側の席と交代してあげようか?そこで胸を露出しながら…」
私はそこまで聞いたのがやっとだった。後は聞かずに、頭を左右に振って嫌々をした。
車のドアをグレッグ氏が開ける。私が先に乗り、今まで座っていたシートに再び腰を落とす。
「帰りはあの駐車場で…」
グレッグ氏が男性に指示。きっと何か含みがあるに違いない。ゆっくり発車した。
私は白の羽織物を脱がされ、再びスカートと水着だけになる。勿論乳房は出したままだ。
どんどん車はホテルへと近付いた、…はず。人の通りは午前様になっているのにも関わらず多かった。
(ここは一体…?)
思いもよらぬ所で車は曲がった。一見した所、裏路地だ。
(…えぇぇ?)
私は一瞬頭がパニックになった。
何と、外国人だと思われる女性(恐らく十人以上)が、かなり際どい服を着て路地に出ていた。
中には明るい所でしゃがみこんで、股を開いている女もいる。
「えっと…、あの女性は何をしているんですか…?」
私は疑問に思い、グレッグ氏にそっと聞く。
「…トパゾスと同じかも知れないぞ」
笑いながらそう言う。前の席に座るカップルも笑う。
誰にも気付かれていないと思うが、私は恥ずかしさで顔が茹でタコみたく真っ赤になった。
今度こそホテルに近くに近付いたはずだ。
が、また裏路地に行く。すぐに駐車場が見えた。
「さ、上着を着て。勿論上着の下はこのまま」
そう言って乳房を軽く触る。上着といっても白のシースルーだ。殆ど丸見えの状態。
車から降り、グレッグ氏に身体を預けつつゆっくりと歩く。
数歩後ろをゲストのカップルが歩く。
大通りの交差点。私の姿に吃驚した人も居たはず。
そう思うと私は雌の匂いを強く発した。
恥ずかしさ隠しで私は「脚が痒い」等と、正直どうでも良いような会話をする。
そして話とはどう考えても不釣り合いな格好。
五分も歩いていない所にホテルが見える。案外近かったのだと認識した。
ホテル玄関に着き、気を効かせてくれたのか、カップルさんがトイレへと消えた。
グレッグ氏と一緒にエレベーターに乗る。何人か一緒に乗った。
不思議と、逢う前のような脚の震えは無かった。それでもうつむく私。
「そこに座っていれば大丈夫だ」
エレベーター内に設置された椅子を指す。その言葉通りに座る。
ある階で、グレッグ氏と私以外の人が居なくなる。
「大丈夫か?」
コクリと頷いた。
部屋の階に着き、エレベーターが開く。ほっと一息しつつ、降りた。
部屋まで歩く中で次にゲストへ見せるものの話を少しだけしたのだった。
無名様
初めて書いていますので、まだ、表現方法等
伝わりにくかったり、正しくない事があるかも知れません。
少しずつ改善していきたいと思います。
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