2月。豆まきの季節。今日は前に勝手に約束させられた同伴?の日。
先輩の炉端屋でテーブルの向かいに真由美と咲ちゃんが座っている… だけのはずが、隣に何故か加奈が居る。
出張帰りに寄った時に炉端へ行く約束をしたのだが、加奈まで
「久しぶりにあの焼酎飲みたいから、私も行く!」って言い出して、4人でテーブルを囲む事になった。
アレコレと頼んで、お目当ての地鶏のステーキにジャガイモの焼酎。先輩が運んで来てくれて
「修二。今日はハーレム状態だな。」と、笑う。
「何がハーレムですか。強引に決められた上に、加奈のオマケ付きですよ。(笑)」
「誰がオマケよ。失礼な。(怒)」
「ゴメン、オマケじゃ無かった。コブだった。(笑)」
「相変わらず仲いいな、お前らは(笑)」って事で、皆で乾杯。
咲ちゃんが、「コレコレ。久しぶりに食べたけど、やっぱり美味しい♡」
「ホント、この焼酎と合いますね。(笑)」
「久しぶりに飲んだけど、やっぱりこのジャガイモってスッキリしてイイのよね。アンタ、本当に色々見つけてくるわね。(笑)」
「えっ!この焼酎も師匠がきっかけなんですか?」
「あぁ。何度目だったか北海道に行った時に飲んでな。美味かったんで土産に買って来たら、先輩が気に入ってくれて店で出すようになったんだ。(笑)」
「へぇ~、修二さんのお土産が最初だったんだ。」と、咲ちゃんが意外そうな顔をする。
「まぁ、アチコチ行ってるだけあって色んなモノ知ってるわよね。(笑)」
「そう言えば、岡山に出張で行った時はデミカツってのを教えて貰いましたね。(笑)」
「デミカツ?」
「えぇ、カツ丼なんですけど、かかってるのがデミグラスソースで、美味しかったです。(笑)」
「ホントは足を伸ばして倉敷の揚げない味噌カツも食って欲しかったんだけどなぁ。(笑)」
「この前のチーズケーキも美味しかったし、ホント修二さんは色々知ってますね。(笑)」
「何なら、沖縄のチョッとクセのあるヤギ汁でも教えようか?(笑)」
「ヤギ汁?」
「美味いぞ~ (笑)」
「ヤギって美味しいの?」
「嘘々。チョッとじゃ無い、かなりクセがある。(笑)」
「でしょうね。(笑)」
「ヤギですもんね。(笑)」
「まぁ、臭いがな。食ってるとそのうち慣れて美味くなるんだけど、最初がどうしてもなぁ… (笑)」
「アンタが言うんだから、よっぽど強烈なんでしょうね。(笑)」
「そうだなぁ。クサヤに鮒ずし、ヤギ汁にタヌキも一度食ったけど、臭み抜きしてあってもクセがあったな。(笑)」
「タヌキも食べたことあるの?」
「だって、唄にあるじゃん。♪あんたがたどこさ… ってよ。(笑)」なんて、話しがクセのある物の方へ行ってしまった。
って所で、加奈が一足先に店に向かった。
「修二さん。私、聞きたかったんだけど月にどれぐらいお小遣い使ってるの?」
「何で?」
「飲みに出るのは週末で月に5、6回としても、アチコチLIVEとかツーリングに行くじゃないですか。」
「まぁ、趣味だからね。(笑)」
「どれぐらいなのかな?って思って… 」
「そうだな。何にも無い時は5、6万って時もあるし、普通で10万弱かな。多い時は20とか30。酷い時は50って時もあったけど、そんなのは滅多に無いしね。(笑)」
「20~30かぁ。羨ましいな。煙草屋さんのお陰ね。」
「それなら加奈の方が稼いでるじゃん。」
「まぁ、ママはね。チョッと必要だから仕方ないわよ。」
「まぁ、そうなんだけどな。(笑)」
「でも、九州とか北海道へ行けるってイイなぁ。」
「貧乏旅だぜ。予定が分かってりゃ、早割り使うとか夜行バスで行くとか、泊まりもカプセルホテルとかだし、何せ目的がLIVEと夜遊びだから、交通費と宿泊費は極力抑えて遊びに使う。(笑)」
「だけど、そうやって普通はなかなか行けない所へ行ったり、色んな体験したり、そこでしか味わえないものを楽しんだりして、羨ましいな。(笑) ね。思わない由美ちゃん。」
「そうですね。よく会社でも、お土産とか持って来て下さるんですけど、ウチの上司や他の方でも、「情報として上部だけを知ってるんじゃ無く、実際に知って物事を言ったり考えたり出来るから強いんだよな。」って言うんですよ。(笑)」
「確かにお客さんでもいるもんね。知ったかぶりで物を言う人って。(笑)」
「そうなんですよね。私、師匠が偉いなぁって思うのは、情報を知ってるだけで実際に知らない事はチャンと「らしい」とか「実際は知らないけど」って言うし、初めての事なら知った顔するんじゃなく「初めて知った」とか「知らなかった」って素直に言えるとこだと思うんですよね。(笑)」
「だって、知ったかぶってみた所で、いざやって見ろって言われて、出来ませんなんて言いたくないじゃん。(笑)」
「そうなのよね。それが他人より色々と知ってるからその辺が強味なのよね。(笑)」
「その強味って、何が何処に強いの?俺には解んないんだけど。(笑)」
「引き出しが多いって意味ですよ。(笑)」
「そうかねぇ?」 って自分の評価されてるのだろうが、どうも腑に落ちない。
「もう一つ聞きたかったんだけど、お師匠さんは由美ちゃんに恋愛禁止とか出してんの?(笑)」
「何でだよ?(笑)」
「だって、由美ちゃんったら修二さんの事ばっかりで、彼氏がいるとも聞かないし、どうなのかなぁって。」
「俺は早く良い男を見付けなよって言ってるんだぜ。」
「私は今は社会勉強の方が楽しいんで… (笑)」
「これだよ。(笑)」
「由美ちゃん可愛いのに、男が放っとかないでしょ。(笑)」
「全然。チッとも声も掛けてもらえないんです。(悲)」
「それは、修二さんがいるからでしょ。」
「何を言ってんの。会社じゃ部署も違うし、あまり顔も合わさないもんな。(笑)」
「そうなの?」
「えぇ、たまに社食で会うとか。それこそ、お土産を持って来て下さる時とかに少しお話し出来るぐらいですね。(笑)」
「俺らの頃なんてガツガツ行ってたけど、今の奴らは草食か奥手か知らないけど、女を口説く奴って少ないね。(笑)」
「でも、美人なのにママには行かなかった。(笑)」
「加奈は、小便垂れてるような時代から知ってるし、中身は男みたいなもんだから枠外だな。(笑)」
「そうそう。ママって、中学とか高校の時ってモテてたの?」
「さぁ?まぁ俺の傍に居たから付き合ってるって勘違いして諦めてる奴もいたけど、俺らが付き合ってる訳じゃ無いって知って告白してた奴は何人か居たな。」
「へぇ~、やっぱモテたんだ。(笑)」
「どれ位の男と付き合ったとかってのは知らないけどな。(笑)」
「えぇ~、何で?」
「加奈の男関係なんて興味ねぇって。」って喋ってると先輩が
「俺のツレもフラれてたなぁ。」って笑う。
「えぇ~、先輩なんじゃ無いんっすか?(笑)」
「バ~カ。俺は彼女居たもんね。 それに、お前のツレだけあって見た目と違って男前な性格してたからな。(笑)」
「修二さんはモテてたんですか?」
「修二の女関係は知らないなぁ。まぁ、モテてはいなかったな。(笑)」
「前に加奈が言ってたろ。中高と彼女無しって。(悲)」
「そう言えば言ってましたね。(笑)」
「そう言う咲ちゃんはどうだったの?背は高いし、美人だし… なぁ、思わない真由美。」
「咲さんは相当モテたんじゃないですか?(笑) 身長、いくつなんですか。」
「私?169㎝よ。でも、高2までは160無かったのよ。それが急に伸びて1年で7㎝伸びたのかな?それから微妙に増えて、気付いたら169だったのよ。(笑)」
「美人だし、モテたでしょ。(笑)」
「実はね。チョッと悪さしてたから、モテはしなかったわね。(笑)」
「そうだ、兄ちゃんが言ってたな。昔、ヤンキーだったって。(笑)」
「だって、私にぶりっ子は無理だったんですもん。」
「で、ヤンキーだったんですか?(笑)」
「まぁ、背伸びしたかったのもあったし。兄貴やヒロさん達がそんな感じだったから、私もマネをしてたって言うかね… (恥)」
「あの頃は多かったな。長いスカート引きずったヤンキー姉ちゃんとか、聖子ちゃんカットのぶりっ子って(笑)」
「私に聖子ちゃんは無理でした。(笑)」って事で、そろそろ時間だと、3人で「F」へ向かった。
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