◯目覚めた怪物
ある日の逢瀬。
僕はラブホテルの風呂場で浴槽に手を付き、全裸で尻を突き出している。不倫交際中の黒いセクシー下着姿の夏美はそんな僕の後ろにしゃがみ込み、僕の尻肉を手で押し広げてローションが着いた指でこちょこちょと肛門を弄っている。
「ねえ、気持ちいいの?」
「……」
僕は夏美の問いに答えずに無言で俯く。
「ほら、ちゃんと言いなさい?」
夏美は川を途上する鮭の様に指をくねらせて僕の肛門に指を出し入れする。
「あ…」
僕は肛門を締めて指の侵入を拒もうとするが、指はぬるりといとも簡単に滑り込み、僕の内臓を内側から掻き回す。
「うふふ勃起してるよ…」
夏美は玉裏から僕の勃起したペニスを鷲掴みにして、肛門の指をスローなリズムで出し入れする。その度に僕の血液は下半身に集中して熱くなり、僕は前後不覚に陥りながら膝をガクガクと震わせる。
「ほら…気持ち良いって言いなさい?」
「あ…あふっ…んんっ…気持ちいいです…。クソっ…絶対やり返してやるからな…」
「あははっ!えいっ!」
「うああっ!」
夏美は指を一息にずぶりと奥まで押し入れて、グリグリと直腸の内壁を掻き回す。
「ちんぽから何か出てるよ?」
「ヤバい!そこダメ!あああっ!」
内側から外側から、未体験の刺激び僕のちんぽは節操なく勃起して、尿道から透明なよだれが糸を引いて落ちる。幾時も持たずに僕は甲高い悲鳴を挙げながら精液をぶちまけながら膝から崩れ落ちた。
「あああああ…」
全身が震えて力が入らない。
「まだ終わってないよ?」
夏美は横たわる僕の背後に回り込むと再び肛門に指を入れる。
「だめだってぇ…」
「きゃはは」
夏美は今度はまっすぐに前立腺を刺激する。
「あああっ!ヤバいっ!」
「何がやばいの?」
「うあああ…」
僕は連荘の射精に悶絶して痙攣し、夏美はそれが収まるとすぐに同じ責めを繰り返す。
「だめだって…死んじゃう…」
「でも硬くなってるよ?ほら…」
「うあああああっ!」
「また出ちゃうねえ?悪いちんぽだねえ?」
「ごめん…ごめんて…」
「何で謝るの?これのことぉ?」
「あああああ、またイクっ…もう無理っ!」
僕は身体の内臓や金玉そのものを絞り出すような錯覚に陥りながら、あらゆる物を漏らして気絶し、気が付くと夏美の膝枕で介抱されていた。
「うふふ、可愛かったなぁ。今度は◯◯君の事縛っていい?」
「いや…やり過ぎだから…死んじゃうよ…」
「うふふ。◯◯君となら死んでもいいなぁ…」
「いや、怖いから…」
「ねえ、おちんちん舐めたい」
僕は目覚めさせてはいけない怪物を呼び起こした事を自覚して戦慄する。女に潜むこの怪物が決して珍しいものではないと気が付いたのは夏美との別れて数年を経ての事だが、まだ暫く夏美との関係は続いていく。
【この項 了】
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