「来ちゃった^ ^てへ。」
「いや、てへ、じゃねぇよwLINEしてーや(笑)」
「へへー^ ^」
楽しそうに笑う綾香の顔は少し赤く見えた。
「え?もう酔ってる?酒飲んでんの?」
「だっていっくん帰って来るん遅いねんもんw一本開けてもーた^ ^ご飯食べた?飲も!」
見ると綾香の手にはコンビニ袋に入った数本のビールが握られていた。
「はいはい、ほな上がり。」
圭一は快く招き入れる。
圭一の家は玄関を入ると廊下があり、廊下の途中にトイレと風呂、廊下の奥にはダイニングとキッチン、そしてふすまで仕切られた和室が一室。
綾香はモデルルームの見学かのように全てを見回りながら楽しそうにダイニングのソファに腰掛けた。
スラリと白い足がショートパンツから伸びる。
「いやショーパン寒いやろ?」
「全然寒ないよ?よゆー^ ^」
そう言って脱いだダウンの中から、オフショルダーのニットで露わになった綺麗な肩が顔を出す。
「いや寒いやろってw肌出すなw」
「え?可愛いやろ?w」
「可愛いけど!w」
「おっと、どーてーのいっくんには刺激が強すぎたかw」
「しばくぞ!童貞ちゃうわw」
それから圭一は晩飯の用意をしかけたが、綾香が晩御飯を済ませたことを聞くとカップラーメンにお湯を入れソファ前のテーブルに持ってきた。
「いっくん自炊せーへんの?」
「してるよ。でも今日はダルいから。」
「料理出来るんや!?凄いやん^ ^」
「いや大した物は作られへんで?腹に入れたら煮ようが焼こうが一緒やから。味も適当。栄養素を摂ってる感じ。」
「どんな料理よwじゃあこれ、飲み^ ^」
「あざす!」
2人は綾香が買ってきたビールで乾杯するとテレビをつけながら雑談した。
そしてしばらくして綾香が気になっていたことを圭一に聞く。
「そういえば前の話の続きやけど。え?彼女と別れたん?」
「あー・・・別れたよ。」
「なんで?ヤッてんやんな??」
「なんや、ヤッたら別れたらアカンのかw」
「いやまぁそうやけどさwどんくらい付き合ったん?」
「半年くらいかな?」
「別れた原因は?」
そう聞かれ圭一が黙る。
綾香は嫌な予感がした。
「もしかして竜司絡み?だから関係最悪なん?」
「・・・まぁそう。」
「何があったん?」
「まぁ、なんていうか・・・浮気されちゃったー、みたいな?(笑)」
そう言って圭一は明るく笑う。
綾香はそれが自分に心配をさせない為に気を使った作り笑顔だとすぐに気付いた。
「浮気って・・・なんでなん?アイツの事が嫌いになっていっくんと付き合ったんじゃないん!?」
「まぁそうやと思っててんけどな・・・初めからおかしかってん。デートに竜司呼ぼうとするし、竜司があげたペアのネックずっとしてるし(笑)」
「・・・はぁ?」
綾香の顔はみるみるうちに険しくなり、イライラが我慢出来ないという感じだった。
「んで付き合って半年の記念日のお祝いしよって2人で話しててんけど、当日になって会われへんって言われて・・・」
「なんそれ?おかしくない?」
「な^ ^俺もめっちゃモヤモヤしたけど、理由聞いても言わへんしじゃあ次の週にまたしよかってなってん。で、次の週会った時に先週実は浮気したって言われて・・・」
「向こうから言ってきたん!?」
「うん。ごめんって泣いてた。」
「はぁ!?泣くくらいやったら浮気すんなや!!」
「な^ ^俺も思ったけど・・・なんか、好きやったんは俺じゃなくてやっぱ竜司で、俺と付き合ってたら竜司に優しくされてるみたいで嬉しかったらしいで?ほら、俺と竜司って顔も声も似てるやん?」
「似てへんし!!いっくんの方がめっちゃカッコいいし!!」
「あざす(笑)・・・まぁこんな感じ!やっぱ好きって言われてヤルことヤッタらやっぱ無理ってすぐ捨てられたらしい(笑)詳しく聞いてないけど・・・もうスパっと別れようって。」
「・・・!!」
そこまで言ったところで、ふと綾香の顔を見ると、綾香の目は涙で潤んでいた。
「ちょ!なんであやちゃんが泣くん!?」
「だって悔しいやん!ムカつくやん!」
「いや、俺は大丈夫やから(笑)もう全然引きずってないし(笑)」
「・・・ウチたいしたことでけへんけど・・・今日は飲も!!」
「おう!今日は宴や!(笑)」
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