ところが翌日、事態は予想しなかった方向へ向かいます。
私のアバートの郵便受けに見慣れない封書が入っていました。宛先は私の名前だけが書いてあり、差出人などの記載もありません。少し妙に思ったのですが、開封してみないと中身が分かりません。私は部屋に入ると、開封してみました。
出てきたのは密封されたポリ袋。よくある密封チャックがついた透明のものです。中には紙で包んだものが入っています。ポリ袋のチャックを開けると、すぐに何とも言い難い匂いがしました。
“何?この匂い…。”
そう思いながら紙の包みを取り出して開くと、そこに入っていたのは私の顔の隠し撮り写真。しかも白い液体が乾いたように付いています。
“まさか…噂の…。”
私はすぐに例の噂話を思い出していました。しかも、昨日その件を写真サークルに尋ねたばかり。私は誰かの意図的な仕業だと考えずにいられませんでした。
“証拠になるかも…。”
こんなものを僅かな時間も持っているのは嫌でしたが、噂を追求するのに役立つかも…そう思って、更に厳重に密封袋を何枚か重ねた中にその写真を入れました。
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