桜は｢私…初めてじゃないの…｣と言った。｢えっ!?初めてじゃないって？｣｢だから…Ｈ…の事…｣と俯いて言った。｢えっ!?…そうなの？｣と聞くと頷いた。｢初めてじゃないけど…好きでしたワケじゃないの…｣｢えっ!?どう言う事？｣｢Ｃ１の冬休みのお正月の時…パパの実家に行ったの…その時の夜…酔っ払った叔父さんに…無理やりされて…私…それ以来ずっと男の人が怖くて…それから私こんなになったの…だから…貴君…ゴメンね…貴君好きだけど…いつか貴君が求めてくるんじゃないかって思ったら…凄く怖いの…｣と泣きながら言った。その告白を聞いて俺はショックを受け、自分の事しか考えてなかった事を恥じた。泣く桜に｢ゴメン…｣と謝ると桜も｢ゴメンね…まだ…出来ない｣と言った。俺は桜の手をしっかりと握り、そして｢いつか…桜がしてもいいって思う時まで我慢するから｣と言うとまた桜は｢ゴメンね｣と言った。俺は桜がどうして多重人格になったのかのキッカケを知った。
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