めくるめく官能世界に程遠く
まいの母親から電話。
まいが電車内で痴漢に遭い、スカートに精液をかけられたショックで、予習したくない
と言い、母親が困惑しているという。
現場を目撃すれば、自分の出る幕もあるけれど、今、男の自分に何ができよう。
女性の多くが被害に遭っているのだから、ここは体験者の母親とまゆみの出番だろう。
「まいさんが痴漢に遭い、ショックを受けているそうなので、疲れているのにすまない
けれど、まいさん家へ急ぎ行って母親とまいさんを見てくれないかな」
「わかったわ、まいさんが落ち着いたら、電話します」
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「ようやく落ち着いたようですから、戻ります」
「まゆさんも帰り道に気を付けて」
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「ただいま」
「おかえり、どうだった」
「うん、初めての体験で恥ずかしさと嫌悪感で気が動転したんだと思うわ、あなたの機
転で大事にならずに済みそうよ」
「さすが女性どうし、まゆさんの優しさも相まって素晴らしい効果だね、男には真似で
きないよ」
「うふ、男性ではね、加害者が被害者を慰めるようなものですもの、当然だわ」
「僕は痴漢なんてしたことないぞ」
「あなたにできるわけないでしょ、私とおんなじ下着を身に着けているのに、あなたの
場合は反対に被害者になる確率が高いかも、うふ」
「ムムム」
「私が襲ってあげるわ」
「いやーん、おやめになってえー」
「あはは、女みたい」
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