シナリオ 官能小説

めくるめく官能世界に程遠く　

「お願いがあるのですけれど」
「はい、何でしょ」
「企業インターン実習が始まるのだけれど、応募したのが、誰も応募しないかった小さ
な事業所でね、昼飯が仕出し弁当で、ならば、まゆさんの手作り弁当がいいなと思って」
「うふ、はい、何なりと言ってくだされば」
「二段のおかか海苔弁がいい」
「どんなのかしら」
「夕飯に見本を作るから」
「へえー、楽しみだわ、でも、どなたも応募しないのに、どうしてあなたが」
「たいていは大企業に応募しているけれど、自分が何をやっているかさえ分からないよ
うな所は初めから興味が湧かないし、興味がなければただ苦痛な時間を過ごすだけ、
その点、小さな事業所なら全行程を学べて、熟練職人集団の凄さを目の当たりに出来、
後に役立つと思うし、取得済みの各種技能免許も使えるだろうから」
「そうなんですね、でもケガにはくれぐれも気を付けてくださいね」
「うん、そうだね、熟練職人集団の足を引っ張らないように十分気を付けますよ」


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